Slackware3.5も6月に配布され、結構時間が経ちました。Netscape
Communicator がパッケージに入っていたり、GIMPやQtまで組み込まれました。ところが、今までの調子でインストールをすると、ある障害にぶつかります。結構多くの人が体験したでしょう。そうです。X
Windowでマウスが動かないのです。マウスが故障したのか?と思ってグリグリと動かしても、ちょっと動いたり変な動きをするだけ。でも、コンソール画面ではちゃんとカット&ペーストができるのです。
実は、これはSETUPの時に行なうCONFIGUREの時に組み込まれるgpmのオプションが変更されてgpm以外のアプリケーションがマウスデバイスを使えなくなってしまったためなのです。
PS/2マウスを指定すれば、/etc/rc.d/rc.local に以下のように書かれているはずです。
# Running gpm
echo "Running gpm..."
gpm -R -m /dev/mouse -t ps2
Slackware3.4の時の設定を覚えているでしょうか。3.4の時には見覚えのない「」のオプションがついているのです。
試しにこの「」オプションを取って実行してみましょう。X
Window上でマウスが動いたでしょうか。
なんでこんなものがついているんだ?Slackware3.5のバグか?
なんてことは思わないで下さい。CONFIGURE中のコメントにバスマウスを使っている場合にgpmと一緒に動かしていると、問題が起こると書いてあります。その場合には、/etc/rc.d/rc.local中のgpmの行をコメントアウトするか、をマウスデバイスとして使って下さいと書いてあります。全部英語なのでわかりにくいのですが、文章というものは、良く読みましょうね。
ところで、この/dev/gpmdataというのは何でしょう。man gpmによると、「」オプションが指定されているときに、どんなマウスを使っていてもこのデバイスからマウスのデータがmouse-systemsプロトコルで送出されるそうです。
そこで、XF86Configの設定を、
Section "Pointer"
Protocol "MouseSystems"
Device "/dev/gpmdata"
...
EndSection
などと書くと、X Window上でマウスが使えるようになります。
「」オプションの機能はわかったが、なんでこんな表記にしなければならないのだ?「」オプションを取るだけでいいのでは?と思われる人もいるかも知れません。実はgpmとX
windowは相性が悪いのです。とはいっても大げさな理由ではありません。簡単な話で、この二つのプログラムが、マウスデバイスの取り合いをするためです。
ともあれ、そんな不安定な状態で利用したくはないので、ここは素直に上に述べた方法で利用された方がいいでしょう。 |