ヤマハは今回、上野に８３年型ＹＺＲ（ＯＷ７０）を与え、前回、前前回のワンツー
に加え、より完全な布陣で挑む。そして、予選は平がとうとう１分の壁を破り、
５９秒５８のラップレコードでポールポジションをゲット。
対する木下は、風邪気味と言う事もあってか、振るわず、５番手スタートとなった。

レースはスタート直前に霧雨が降ってきた。各車タイヤ交換となり、ヤマハ陣営は
フロントにレイン、リヤにカットスリックを履く。木下はフロント・リヤ共にレインだ。
スタートで飛び出したのはいつもの通り木下、しばらく各車様子を伺っている。
そのスキに松本と長谷川が木下を抜き１位、２位になる。
しかし、中盤以降ヤマハワークス勢がスルスルと上位へ浮上、これに水谷も
加わり、一時は２位につける。結局ヤマハの１・２・３を平・河崎・上野が決め、
表彰台を独占した。木下は何とか水谷の追撃をかわして４位、水谷は５位に
終った。
これで３戦連続ヤマハの平・河崎のワンツーフィニッシュ。平は２＆４欠場以外
負け無しの３連勝、ポイントでもついに木下に追いつきランキングトップに踊り出た。
ヤマハ平、強し。

前回の鈴鹿の覇者、奥村が練習中に転倒し鎖骨骨折の為不出場。
また、今回ＨＲＣの阿部がＲＳ２５０Ｒでも出走している。
レースでトップを走ったのは、「筑波のロバーツ」の異名を持つ伊藤。
１８周目三上にトップを譲るが、ピタリと背後につけ、機をうかがう。
そして最終ラップの最終コーナーでアウトから抜きにかかった伊藤は
ラインが膨らみそのままグリーンへ、しかし、何とかダートを走り立て直して
コースに復帰し三上に続いた。３位に片山、４位にベテラン阿部が入り、
ＲＳ勢のトップになった。

前回の鈴鹿の勝者、山本はＦ-３での練習中に転倒し、欠場。
レースは一瀬がトップを走るが、３周目に転倒。
代わってトップに立ったのが８３年チャンピオンの栗谷。
栗谷はそのまま首位を明渡すことなくトップでチェッカー。
２位に島、３位に塩野が追い上げて入った。

予選ポールは、またしても三浦。速さはピカイチなのだが、果たして結果が残せるか？
決勝はその三浦がトップを走るが、またしても転倒。鈴鹿の再現となってしまった。
代わってトップを走ったのが、山本。山本はすがる江崎を振り切りそのままゴール。
初勝利を挙げた。２位は安定感の走りで表彰台常連となったベテラン江崎。
３位は最終ラップに河合をかわして大島が入った。
河合は今回からＨＲＣ製のアルミフレームを使っている。ランキングもトップへ出た。
ヨシムラの池田は手堅く走りぬき５位に入り、初ポイントをゲット。
一方、モリワキ勢は、福本が３位を走りながら７周目に転倒、
宮城は振るわず１０位に終った。

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