くじら座 

Cetus(Cet):Whale
★20時南中:12月13日
★南中高度:43度
★肉眼星数:110個
★設定者 :プトレマイオス
★大きさの順位:4位
みなみのうお座のフォーマルハウトとおうし座のアルデバランの間は、一見星がないように
見えますが、実はここには全天で4番目に大きなくじら座が描かれています。
 古代バビロニア時代には水の守り神だったた星座ですが、ギリシャ神話では、アンドロメダ姫を
襲う凶悪な海の怪物として登場します。秋の夜空には、なくてはならない星座のひとつです。
 また、この星座には、長期変光星ミラがあることでも有名です。

●ペルセウスに退治された、お化けクジラ!
 海の怪物のお化けクジラは、海の神のポセイドンの命を受けて、エチオピアの、海へとやって
来ました。そして生け贄のアンドロメダ姫に、襲いかかろうとしたその時、魔女メドゥサの首を取って
帰る途中だったペルセウスが通りかかりました。 ペルセウスは姫を助けるために、険を抜いて
果敢にくじらに立ち向かいましたが、形成はたちまち不利になってしまいました。そこで、自分が
勝ち取ってきたメドゥサの首を、袋から取り出すと、くじらの目の前に差し出しました。すると、お化け
くじらの巨体は、見る見るうちに、黒い岩へと変わり、とうとう海に沈んでしまいました。

●南中位置での見つけ方。

1.まず最初に、真南に昇ったお尻の部分のβ星を探しましょう。β星が南中する時刻を調べておき、
  その時間に真南を向いたら、  げんこつ3つ半上を探します。

2.次に胴体の部分を探します。
  β星から北東(左上)にげんこつひとつの所に、ゆがんで傾いた四辺形が見つかります。
  げんこつひとつの大きさで、4〜5等星が並んでいます。

3.最後に頭の部分を探してみましょう。
  先ほど探した四辺形から北東(左上)にげんこつふたつ分の所に、3等星が東西(左右)に
  2つ並んでいるのが見つかります。さらに、これを底辺として、げんこつ半分の広さで、4等星と
  5等星が、少しいびつな五角形で並んでいます。
  変光星の「ミラ」は頭と胴体の間にありますが、この星が明るい時と暗い時とでは、星座の形が
  違って見えるので、注意が必要です。

★くじら座探検のポイント
●変光星ミラ
 くじら座の胸の部分に輝いている赤い星は、とても不思議な星です。ある時に2等星で輝いていると
思ったら、気がつくと10等星まで暗くなってしまい、肉眼では見えなくなってしまいます。 これは星が、
歳をとってしまったために、およそ322日間の周期で、膨らんだり縮んだりを、繰り返しているために起こる
現象です。ミラのように、長い時間を掛けて、明るさが変わる星を「長期変光星」と呼んでいます。

●τ(タウ)星
 地球に近い20個の星の仲間です。太陽によく似ていて地球からの距離は、11.9光年で見かけの
明るさは3.5光年です