りゅう座 

Draco(Dra)
★20時南中:8月2日
★南中高度:(北)65度
★肉眼星数:123個
★設定者 :プトレマイオス
●こぐま座を取り囲むりゅう座
七夕の織り姫星ベガの北に目を向けると、小さくてややいびつな、四辺形に並んだ
星が目につきます。これがりゅう座の頭部に当たる部分で、長い胴体はここから、
北に向かって延び、弓のように折れ曲がりながら、ぐるりとこぐま座を囲むように
尾をわたりこませています。明るい星は無いので、頭から尻尾の先まで辿るには、
かなり根気がいるでしょう。
 りゅう座の歴史は古くて、ギリシア時代には既に認められていました。
主星である4等星のトゥバーンは、古代エジプト時代には北極星だったほか、流星
群の輻射点があったりと、話題の多い星座でもあります。


●黄金のリンゴを守る竜
ヘルクレスの冒険の11番目は、アトラスの山にあるヘスペリデスの園にある、
リンゴの木から、黄金のリンゴを採ってくることでした。しかしリンゴの木は
ラドンという決して目を閉じることのない竜に守られていたのです。
 ヘルクレスはアトラスに協力してもらって、そっと園に近づきました。そして
木の陰から竜の頭をんねらって矢を射ると、見事に矢は竜の頭を射抜きました。
あっけなく竜は息絶え、ヘルクレスは黄金のリンゴを手にすることが出来たのです。
ヘルクレスに退治され竜は、女神ヘラが天に上げて星にしました


●南中位置での探し方
1.先ずは、真北に昇った、りゅう座の2等星γ星を見つけましょう。
  北を向いたらげんこつ7個分上を見ると、2等星のγ星が見つかります。
  そしてこの星を南東(右下)の角として、げんこつ半分ほどの、少し歪んだ
  四辺形を4等の星で描いてみましょう。
  これがりゅうの頭の部分です。
2.次は尻尾を辿ります。
  一旦北東(右下)にげんこつひとつ分下がり、3等星を見つけます
  今度は南西(左上)にげんこつ二つ分上がり、再度北斗七星のひしゃくの方に
  下がっていく星の列を、探しましょう。  これがりゅうの尻尾になります。


●りゅう座探検のポイント
・かつては北極星だったトゥーバーン
4等星という暗い星ではありますが、今から5000年前の、古代エジプトの
時代には、この星が北極星の座に着いていました。

・正月に見られるりゅう座流星群
新しい年を祝うかのように、1月の2日から7日に掛けて、りゅう座ι流星群が
見られます。極大日の4日には、1時間に30個くらいの流星が流れます。