彗星の集まる空間

彗星は周期が200年以下の短周期彗星と、それ以上の長い周期の
長周期彗星に大きくわけられます。長周期彗星は、今までにたった一
度しか観測されていない彗星です。
 今までに1回しか観測されていなくても、彗星がほかの惑星と同じよ
うに、太陽の周りを回っている天体であることは、間違えありません。
実は短周期彗星も、元々は長周期彗星であった物が、太陽日近づいた
時に、惑星の重力の影響を受けて、軌道が変化して短周期になったと
考えられています。 ではいったい彗星はどのくらい遠くから、やってくる
のでしょうか? オールトは、軌道の解っている長周期彗星について、
惑星の重力の影響を考えて、元々の軌道(原初軌道)を計算してみまし
た。そしてその結果、半長径20000天文単位以上彼方に、原初軌道が
集まっていることを発見したのです。その後多くの研究者たちも、彗星の
原初軌道を計算しましたが、20000天文単位以上彼方に、原初軌道を
持つ物がほとんどでした。 これらのことから、長周期彗星は、20000
天文単位以上の遙か彼方から、やって来ていることが明らかになりました。

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