恒星ってなんだろう?

恒星とは中心部で核反応が作り出した、巨大なエネルギーを、放出している
球状になったガスのことです。多くの恒星は私たちに身近な恒星太陽に、よく
似ていますが、あまりにも遠いので、光の点にしか見えないのです。
 銀河系内の至る所で日々恒星は誕生して、進化し、そして崩壊しているのです。
天文学者たちは、恒星を観測して、時間による恒星の、変化の様子を、解明して
きました。これを足がかりとして、太陽の過去の様子、また将来予想される姿が、
だんだんと解ってきたのです。

恒星はどこで生まれるのでしょう
 星は、ガスと宇宙の地理が集まった、巨大な星雲の中で生まれるのだと、考え
られています。そして、現在も宇宙のあちらこちらで、生まれ続けているのです。
星雲は自らの引力によって収縮し、星の卵である原始星を形成します。 やがて
原始星の中心でガスの密度と温度が高まり、核融合反応が始まります。ここで、
やっと原始星は一人前の星となり、自らの力で熱と光を作り出すのです。この状態
の星のことを主系列星と呼んでいます。この後どのくらいの期間主系列星のまま
でいるのか?次にどうなるのかは?は、その恒星の質量の大小によって決まります。

大質量の恒星の場合
主系列星で、太陽の10倍以上の質量を持つような恒星には、華々しい最期が待って
います。温度が下がるに従って膨張し、赤色超巨星となって、上層部がさらに膨張し
ます。そしてついには、中心部がつぶれて超新星と呼ばれる、大爆発を起こします。
この超新星はなんと、銀河一つ分に相当するような明るさで、輝きます。 この爆発に
より上層部は宇宙空間に飛び散りますが、中心核の運命は再び、その質量によって
決まります。 中心核の質量が比較的小さい場合には、中心核は押し縮められて、
ごく小さな超密度の、中性子星になります。 中心核の質量が太陽の2倍以上もある
場合には、それ自体の重力で、さらに押しつぶれていき、ブラックホールへとなるの
です。

小質量の恒星の場合
 太陽と同じくらいの小さい質量の恒星は、大質量星に比べると穏やかな最期を遂げ
ます。膨れ上がって赤色巨星となり、ついには上層部がはがれ、惑星状星雲と呼ばれる
ガス核を形成するようになります。そして中心がむき出しになって、高温の白色矮星
なり何十億年もかけて、温度を徐々に下げながら消えていきます。光を出さなくなると
黒色矮星となります。赤色矮星はもっとも質量の小さな恒星で、太陽の10分の1
位の質量しかなく、1000億年かそれ以上生き続けることができます。     ところが
もっとも質量の大きな恒星は、わずか100万年ほどで燃え尽きてしまいます。
太陽は約50億年前に誕生しましたが、現在ちょうど寿命の半分をすぎたところであると
考えられています。


星座を構成している星は、その大きさや表面温度、その他の違いがあったとしても、
太陽と同様に自らが光っている恒星です。しかし、恒星にも色々な種類があるのです。
そのいくつかについて勉強してみましょう。
●恒星の種類
○連星
二つの星がお互いに回りあっている、双子の星です。 シリウス、双子座
α(アルファ)星のカストル、しし座のγ(ガンマ)星などが、これに当たります。

これとは別に、お互いに非常に離れている星同士なのに関わらず、地球から
同じ方向にあるために、あたかも並んでいるように見える星もあります。
これは重星と呼びます。  重星では、北斗七星の柄の部分から2番目の星
ミザール星(2等星)が有名で、目の良い人ならば、この星のそばに、アルコル
という4等星の星が、見えるしょう。

○変光星
地球から見ていて、明るさが変化する星があります。これが変光星です。
変光星は、さらに細かく食変光星と脈動変光星に分けられます。 食変光
星とは連星が回りあっているときに、その一方が地球から見えなくなって、
明るさが変わるもので、アルゴル星などがあります。  脈動変更星は、星が
膨らんだり縮んだりして明るさが変わるもので、くじら座のミラ星が有名です。

前頁 次頁