Crotaphytus collaris

英名:Common Collared Lizard
和名:
クビワトカゲ





出会い
もちろん、クビワトカゲ自体はかなり以前から知っていました。
しかし、、オスはキレイとか、良く慣れるとかそういう情報よりも、飼い易い・入手し易い・値段が安い の3やすいっていうイメージが強く
正直言って軽視していました。まぁ、機会があればそのうちに飼ってみよう位に思っていました。こういうトカゲは他にもいて、よく聞くのはゼンマイトカゲ(カーリーテール)ですよねぇ。
みんな名前は知ってるけど、飼ったことのある人には出会わないって言う(笑
昨年、友人である、
ちいさきものくらぶさんから依頼で”Aqua Flame”(アクアフレイム)というクビワトカゲの品種を、アメリカから輸入しました。

いい機会だと思い少し多めに輸入して飼ってみたんですが、飼ってみたら、これがおもしろい♪
飼ってみて良さがわかる生き物って時々いますが、(逆もいますが・笑)クビワトカゲは「飼うとハマる」典型じゃないかと思います。


1.分布と生息地・合わせて亜種や品種など
ここで言うクビワトカゲとは、コモンクビワトカゲ(C.collaris)のことです。以下、クビワトカゲとは、この種をさします。
分布はアメリカ合衆国南西部。ミズーリ州南東部〜アリゾナまで。
4亜種に分類されるようですが、全部無効とか言う記述もあちらこちらに見られるし、どうもイマイチハッキリしません。
喉の色で見分けるって言うのはよく聞く話ですが、セイブクビワ(C.c.baileyi)は喉が白、青はトウブ(C.c.collaris)、黄色がキガシラ(C.c.auriceps)、青みがないのがフスカス(C.c.fuscus)という説明をしているサイトもあります。
国内でも青がトウブと言う方もいるし、青がセイブと言う方もいます。
実際のところはどうかと言うと、現在、アメリカでは各州の州法により、
テキサスネバダ以外では、クビワトカゲの採集が出来ません。
ネバダにはコモンクビワトカゲが分布しておらず(C.bicinctoresが分布)、輸入されるワイルドのクビワトカゲは全てテキサスから、という事になります。
テキサスにはトウブクビワと南部の方に僅かにフスカス亜種が分布しているようですが、フスカス亜種はその名の通り(fuscus=暗褐色の意)色味に乏しく、採集者がわざわざ採っても売れませんので、市場に出回るのはトウブクビワのみと思っていいともいます。
で、実際輸入されるものを多数見比べてみた結果、色でセイブとトウブの亜種分けをするのは無理があると思います。(図1参照)
逆に言うと、トウブ1亜種をとって見ても、これだけバリエーションがある、将来、CB化されるのが楽しみなトカゲと言えるんじゃないでしょうか?
図1 ぜ〜んぶテキサス産、つまりトウブクビワトカゲ。色では亜種の区分は出来ないと思いませんか?
変わりものを含めたら、もっと色々います。

品種について
今のところ、クビワトカゲの品種は1種類しかありません。
ジョーンズ博士作出の『アクアフレイム』です。
アクアフレイムの特徴は、黄色い頭と水色の体です。一番の特徴はメスに現れ、しょぼいオスより青くなります。
上2枚は、アクアフレイム オスの絶好調時の画像です。
AquaFlame=水の焔と言う名にふさわしいでしょう?

左はメスです。ちょっと画像が悪いですが、青さは伝わるんじゃないかと思います。

ワイルドの個体を輸入すると、インボイスに『アクアフレイム』『ブルーヘッド』『イエローヘッド』などが書かれてきます。しかし、これらの表記と個体については、イマイチ相関がハッキリせず、まぁ、採集者の印象でつけてるのだと思います(笑
確かにキレイな個体が来ますけど、やっぱり、混乱を避けるために『アクアフレイム』と言う名称は、ジョーンズ博士のCB個体と、その直系にのみ使うべきだと思います。
現在、国内で、このラインを殖やしているのは前述の「ちいさきものくらぶ」さんのみです。また、ジョーンズ博士から、直接仕入れるルートを持っているのは、多分、私のみです(ちょっと自慢&宣伝・笑)

2.キャラクターは
ばたつくイメージがありますけど、頭と目がいいのか、すぐ環境になじみ、無謀な激突による怪我などはしません。隙間が好きなので、網目やそういったところに潜り込もうとして、多少、鼻先をすりむく個体はいますけどね(笑
また、人にもなれやすく、初めこそ威嚇と逃亡を試みますが、しばらく無理なハンドリングを控え、
あまり脅かさないようにすると、すぐに餌を与えてくれることを覚え、手から餌を食べるようになったりします。まぁ、個体差もあるんで、全ての個体がだいじょうぶとは言い難いですが。
CBの場合は、初めから人を怖がることもなく、非常に飼いやすいですよ。

ハンドリングに関しては、レオパくらいには可能です。ワイルドでも個体により、簡単にハンドリングさせてくれる個体もいます。自ら手に乗ってくるような個体もいます。まぁ、高いところが好きなので、人を立ち木くらいに見てるんでしょうが(笑
まぁ、そのくらい物怖じしないトカゲです(^^)
ただし、びっくりした時のダッシュとジャンプ力はレオパの比ではないので、屋外など、逃げられるような環境では、ハンドリングしない方がいいです。


陽性なトカゲで、動きもあり、見ていて飽きません。少し広めのケージで飼うとピョンピョンジャンプして、あちこち動き回り、フィンチなどの小鳥のような感じもあります。色もキレイですしね。

私は、トカゲに関して、あまり見聞の広い方とは言えませんが、これだけ好条件の整ったトカゲってのは他にいないんじゃないかと思います。
サイズが適当でキレイで動きがある、ていうと他にヒルヤモリとアノールがいますけど、ヒルヤモリはハンドリングなどもってのほかだし、アノールはばたつき屋ですしねぇ。カメレオンだとそれだけで別世界でしょう。

飼育編で触れますが、オスの同居が可能なんですよ♪
これはアドバンテージですね。冬眠できるので、住んでいる場所によっては、保温の心配もないです(^^)

(ケージのセッティングなど)

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