水星・金星
Mercury・Venus 

水星・金星の探検
太陽系に属する九つの惑星の内、地球の内側を回っている水星と金星を
「内惑星」と呼んでいます。これに対して地球の外側の軌道を回る惑星は、
「外惑星」と呼ばれます。
 内惑星は、真夜中に見えることはなく、常に夕方の西の空か、明け方の
東の空に見えます。観測に適するのは、東方最大離角、西方最大離角の
頃になります。内惑星が地球から見て、太陽の向こう側に位置するときが、
「外合」で、手前側に来るときが「内合」です。  外合、内合の時には、太陽
に近すぎるので、観測することは出来なくなります。
 水星と金星は太陽に近いので、ともに非常に明るく観測できる惑星です。
時期により明るさは変化しますが、水星は0等級、金星は-4等級ほどの明るさ
に見えます。特に金星は「明けの明星」「宵の明星」として、親しまれています。
夕暮れ時の西の空に、ひときわ明るく見える1番星を見つけたならば、間違い
なく金星だと思って良いでしょう。


★金星の満ち欠けの観測
 水星と金星は、地球と太陽の位置関係によって、月と同じように満ち欠けをします。
特に金星の満ち欠けは、10倍程度の双眼鏡でも楽しむことが出来るでしょう。
金星の形は、外合すぎの丸い形から、最大離角の頃の半月、そして内合に近くなると
三日月型にまで変化します。日々の形の変化を観察すると、地球との位置関係が解っ
て面白いかも知れません。また、満月に近い頃と、三日月に近い頃では、その見かけの
大きさは、6倍くらいも違いがあります。(国立天文台広報普及室画像 参照) 
 金星はとても濃い二酸化炭素に覆われていて、表面の様子を直接観察することは出来
ません。


★低い空に見える水星の観察

水星は太陽にもっとも近い惑星です。公転周期は短くて88日です。このために、夕方の
西の空と、明け方の東の空に短い周期で代わる代わるに見られます。金星に比べて、
とても低い位置に輝くので、その明るさは0等級にもかかわらず、見つけるのにとても苦労
する惑星です。

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