★20時南中:2月5日
★南中高度:58度

★肉眼星数:125個
★設定者 :プトレマイオス
★大きさの順位:26位

 オリオン座は数ある星座の中でも、北斗七星と並んでとてもなじみ深い星座でしょう。
冬の南の星空を見上げれば、ミンタカ・アルニラム・アルニタクの三つの2等星が並ぶ
有名な【三つ星】を中心として、力強くこん棒を振り上げた、勇壮な青年の姿が浮かび
あがります。 冬の星空でひときわ目立つ星座のためか、ギリシア以外の多くの地池で
もこの星座を、神勇者になぞられることが多いようです。ギリシア神話では巨人にして、
優れた腕を持つ狩人オリオンとされていますが、古代アッシリアでは、農業の神タンム
ーズの姿とされ、スカンディナビアは巨人オルナンデルと見ています。
 日本でもオリオン座は様々な名前で呼ばれています。まずは星座全体をさして「鼓星」、
三つ星をさして「三光」「親孝行星」「親担い星」等が一般的な呼び名です。
 また、オリオン座の二つの一等星、α星のペテルギウスとβ星のリゲルも有名な星で
す。 ペテルギウスとおおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンを結ぶと、冬の夜空に
巨大な三角形「冬の大三角形」ができあがります。また日本では、ペテルギウスが赤み
がかったオレンジ色、リゲルは青白い光を放っているので、平家の赤旗、源氏の白旗に
見立てて、平家星、源氏星とも呼ばれています。

★南中位置での探し方
1.まず最初に、真南に上った三ツ星を探してみましょう。真南を向いたら、げんこつ
 5個半のところを探します。小指の幅位の間隔で2等星が3っ並んでいる星が見つか
 ります。この星がオリオンの腰ベルトの部分です。
2.次は体の部分を探します。先ほど探した三ツ星から北東(左上)にげんこつ一つの
 所にペテルギウス、南西(右下)にげんこつ一つのところにリゲルが見つかります。
 この二つともう二つの2等星を結んで、三ツ星を囲む縦長の四角形を探しましょう。
3.最後にペテルギウスから北(上)へげんこつ一つ分のびる、こん棒部分と、西(右)
 側にげんこつ一つ分の長さで弧を描くように南北(縦)に並んでいる、盾の部分を
 探せば、その雄姿が完成します。

★オリオン座大星雲M42
            【冬の星空を代表する大散光星雲】
冬の代表的な星座であるオリオン座の、三ツ星の下を見ると「小三ツ星」と呼ばれて
いる、縦に並んだ3つの星が輝いているのが見えます。そのちょうど真ん中に見える
のが、有名な(オリオン大星雲)M42です。肉眼で観察してもその輝きは確認
できますが、双眼鏡を使えば、まるで鳥が羽を広げたような姿を、鑑賞することも出来
ます。

DATA
M42(NGC1976)
●タイプ    散光星雲
●赤経     0.5h35m24.0s
●赤緯     −05°27’00”
●サイズ    66*60’
●等級     3.0


★オリオン座の散光星雲M78

            【三ツ星北東の反射星雲】
M78(NGC2068)はオリオン座の三ツ星の東端からさらに北北東に2.5度くらい
離れたところにある、散光星雲です。それほど大きくはありませんが、肉眼でも
条件がよければ、かなり明るく見え、中型の望遠鏡を使えば、星雲内部の微妙な構造
も、観察することができます。M78付近には、暗黒星雲が広がっているために、
星の数が少なく、その分肉眼でも、明るく観察することができるのです。
DATA
M78(NGC2068)
●タイプ    散光星雲
●赤経     0.5h46m42.0s
●赤緯     +00°03′00″
●サイズ    8*6′
●等級     10.5