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おおいぬ座 | ![]() |
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おおいぬ座は真冬、南東の空に見られる星座です。 星座の形は、α星シリウスを口とした三角形の頭部に、鼓型の胴体を持っていて、 尾と4本の足が今にも歩き出しそうな形で、並んでいます。とてもうまく犬の形を表して いるので、星の並びから容易に犬の姿が浮かび上がります。 おおいぬ座は、太陽をのぞくと全天でもっとも明るい恒星・シリウスを、主星に持って いることで有名です。標準的な1等星の13倍もの明るさを持つシリウスは、時として おおいぬ座そのものよりも、重要視されてきました。 その例として、古代エジプトでは、夜明け直前にシリウスが昇るのを見て、ナイル川が 増水する時期を知りました。このことからシリウスを、「ソティス(水の上の星)」と呼んで 豊かな土と恵みをもたらすものとして、崇拝していました。 神話では、おおいぬ座はオリオンの連れていた猟犬であったとする説がもっとも有名で す。 |
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●南中位置での見つけ方。 1.まず、全天一の明るさを誇る、真南に昇ったシリウスから探してみましょう。 真南を向いたらげんこつ4個分上を見上げましょう。ひときわ明るいシリウスは、 すぐに見つかるはずです。 シリウスから西(右)にげんこつ半分ほどのところ に輝いている2等星が、前足を表す星です。 2.続いてお尻の部分の星を探してみましょう。シリウスからは南東(左下)に、 ちょうどげんこつひとつ分の当たりに、2等星がげんこつ半分くらいの範囲で 3角形の形に並んでいます。 3.最後に後ろ足の星を、たどってみましょう。 先ほど見つけた三角形の右下の 星から西(右)へ、げんこつひとつ分のところに、4等星が見つかります。 |
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●おおいぬ座ウォッチングの豆知識 ■ シリウスをよろめかしている伴星の存在。 1884年に、ドイツの天文学者ベッセルは、シリウスが50年と言う長いの周期で、 フラフラとまるでよろめくかのように、動いているのを発見しました。 この正体は、 シリウスの周りを回る連星の影響だろうと、ベッセルは考えましたが、発見すること は出来ませんでした。 それから18年後のこと、アメリカのアルバン・クラークは、 望遠鏡の性能を確かめようと、シリウスに望遠鏡を向けました。そのときに偶然にも 謎に包まれていた、連星を発見したのです。 見つかった星の明るさは8.5等で、 大きさは地球の1.7倍ほどしかないのに、重さは太陽に匹敵するほどの、密度の 濃い白色矮星だったのです。シリウスはこの白色矮星の強力な引力の影響を受 けて、フラフラと揺らめいているのです。 |
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■シリウスと散開星団【M41】 おおいぬ座のシリウスの直径は太陽の1.8倍で表面温度は約1万度と星とし ては極平凡的な規模なのですが,地球からの距離が約8.7光年と近いので, 明るく見えます。 その反対にシリウスのすぐ近くにある散開星団はシリウスよりも はるかに明るい星の集団なのに,地球からの距離が2500光年と遠いので,肉眼 では見る事が出来ません。この散開星団は満月と同じくらいの広がりの中に50個 以上の星が集まっていて,望遠鏡で観測するときでも,余り倍率を上げない方が 広がりすぎないで,綺麗に見えます。 |
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