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おうし座 | ![]() |
冬の夕暮どきに、いつも頭上近くに見えているのが おうし座の 有名なプレセアス星団とヒアデス星団です。 2本の立派な角を ふりかざして、すぐ隣で棍棒を 振り上げている、狩人オリオンに挑み かかる勢いの おうし座の姿は、まずプレセアス星団とヒアデス星団を 目印にして捜し出すと解りやすいでしょう。 ●フェニキア王女のエウローペを求めて、牡牛になったゼウス。 大神ゼウスは、草原で花を摘んでいたフェニキアの 美しき王女エウロ ーペに、ひとめで心ひかれてしまいま した。 そこでゼウスは純白の 牡牛に姿をかえて、エウロ ーペに近づきました。 はじめのうちはびっく りしていたエウローペも、穏やかで 優しい眼差しに、次第に心を許すよ うになりました。そし て、誘われるがままに背中にのると、牡牛は突然走 りだし し、遥か地中海を渡って、王女をクレタ島へと、連れ去っ てしまい ました。 エウローペは、元の姿に戻ったゼウスと、クレタ島で暮ら して、 のちにクレタ島の王となるミノスを産みました。 ●南中位置での探し方。 1.まず最初に、真南に昇ったアルデバランを探してみま しょう。 真南をむいたなら、地平からげんこつ7つ上を探しましょう。アルデバ ランを左上としてげんこつ半分くらいの大きさのV字型が見つかり ます。 2.次は、角の部分を探しましょう。V字の両端にあるアルデバランともう ひとつの星から、北東(左上)にげんこつひとつ半のところに、左右の 角の先の星が輝いています。 3.最後に胴体の部分を探してみましょう。ヒヤデス星団北西から(右上)へ、 げんこつひとつのところにプレアデスがあります。また、ヒヤデスの要 の星から西(右)へげんこつひとつ半のところに、ふたつの四等星が 輝いています。この3っを結んで描きだされる三角形が胴体の部分に なります。 ●おうし座ウォッチングのポイント。 ・V字形の散開星団ヒヤデス おうし座の顔のぶぶんにあたるV字形の散開星団です。 1等星アルデバランもともなう贅沢な輝きですが、実際 にはアルデバランは 随分手前にある星なので、ヒヤデス とは関係がありません。肉眼ではっきりと 確認できるほどに、明るく大きいので、双眼鏡くらいの倍率で見るの が、いち ばん美しいかもしれません。 ・すばるの名で有名なプレアデス散開星団。 おうし座の背中の部分に輝く、散開星団です。肉眼で観察しても5〜6個の 星をぼんやりと見ることができますが双眼鏡で観察すると、その美しさに魅了 されます。 日本では「すばる」の名で、よく知られています。 ・α星(アルデバラン) 牡牛の左眼のあたりで輝くこの星は、0.75等級から0.95等級の範囲で、不規則 的に光度を変化させる赤色巨星です。輝いている場所から、ヒアデス星団の一員 のようにも感じられますが実はそれよりもずっと地球に近くて、6.5光年の距離に あります。 ・θ(シータ)星 ヒアデス星団に属している、離角の大きな二重星です。視力の良い人であれば 肉眼でも分離することができるでしょう。θ1星は3.8等級の黄色巨星で、θ2星は 3.4等級の白色巨星です。ヒアデス星団の中では一番明るく輝いていますので、 見つけやすいでしょう。 |
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