ペガスス座

Pegasus(Peg):Pegasus
★20時南中:10月25日
★南中高度:72度
★肉眼星数:98個
★設定者 :プトレマイオス
大きな四辺形が目印の星座
秋も深まった10月の宵のころ、背中に翼を持つ真っ白な天馬、ペガスス座が
元気よく頭上に駆け上がります。目印となるのは、胴体の部分に当たる大きな
四辺形です。しかし、四辺形を形作っている4つの星のうち、北東角の2等星は
アンドロメダ座のα星です。ペガススのδ星とアンドロメダ座のα星を兼ねてい
たのですが、1930年に星座が整理されていこう、この様になってしまいまし
た。ペガスス座は、ヘルクレス座と共に、数少ない逆さまの星座です。

魔女メドゥサの血から誕生したペガスス
勇者ペルセウスがメドゥサの首をはねたときのことです。ほとばしった血液が
岩の割れ目にしみこむと、そこから真っ白な一頭の馬が飛び出しました。その馬は
背中に翼を持ち、怒ると口から炎を放つ天馬ペガススでした。
ペルセウスは、メドゥサの首を袋に入れると、ペガススにまたがってふるさとへと
旅立ちました。その途中で、お化けクジラにおそわれる寸前のアンドロメダ姫を
助ける活躍をしました。
 またペガススは後にも、コリントの王子ベレロフォーンを乗せて、怪物メキーラ
退治にも出かけています。これらの業績が讃えられて、星になりました。

★南中位置での見つけ方
1.まずは、真南に昇った四辺形から見つけてみましょう。
  真南を向いて、げんこつ7個半上に、4つの2等星が描き出す四辺形が見つか
  ります。一辺の長さは、およそげんこつひとつ半くらいです。

2.次は、首から頭にかけての星を探してみましょう。四辺形の南西角(右下)
  の星α星から、南西(右)へげんこつ半分くらいに、4等星と3等星があり、
  ここからさらに北西(右上)にげんこつ半分くらいのところに、2等星のε星
  が見つかります。このあたりがちょうど顔に当たる部分になります。

3.最後は前足の星です。四辺形の北西角(右上)のβ星から北西(右上)に
  途中の3等星を通って、げんこつひとつ半の4等星までが右足に当たり、
  β星から南西(左下)へげんこつ半分の3等星から、げんこつひとつ半先の
  4等星までが、左足に当たります。


★ペガスス座の不思議
●ペガスス座にはなぜ後ろ半分が描かれていないのでしょうか?
 ペガスス座の星座絵には、後ろ半分が描かれていませんが、それにはいろいろな
説がありますので、紹介いたしましょう。

1.後ろ半分は、雲に隠れていて見えない。
2.怪獣キマイラと戦ったときに、不覚にも食べられてしまった。
3.ペガススはあまりにも速く空を飛ぶので、後ろ半分が遅れてしまった。
4.後ろまで描くと大きくなりすぎるので、前半分でやめてしまった?

さぁ、あなたはどんなふうに考えますか?  星空を見上げながら、考えてみては
如何でしょうか?
★ペガスス座ウォッチングのポイント
 
●β(ベータ)星
 ペガスス四辺形を、構成している星のひとつです。 変光する赤色巨星で、
2.3等級から2.7等級までの範囲で、不規則に変光しています。

●ε星(エニフ)
 離角の大きな二重星で、2.4等級の黄色の超巨星と、8等級の伴星から
なっています。小型の望遠鏡を使うと、分離することが出来るでしょう。この星は
ペガススの鼻を形取ったもので、エニフは「鼻」を意味するアラビア語です。