「……あの、セリオ(偽)、いつの間に部屋のそんなものを? 僕ちっとも気づかなかったんですけど」
「それはそれ。私一流のてくにかるなワザです」
「すごいです、セリオさん」
さあ、これに水を入れて、コンロのかけてお湯を沸かしましょう!
大丈夫。これは人だってバッチリ入ると、件のコンクリ業者さんも言っていました。
私は早速ドラム缶にお湯を入れようとして、
「……引っかかって水を入れられないです……」
「そりゃ、大きいからなあ。ホース、持ってこようか?」
「はい」
そうして、ホースを使って水を入れたのはいいものの。
「……持ちあがりません」
「そりゃ、ドラム缶一杯の水だからなあ」
その後色々やって見ましたが、結論として「室内でするもんじゃない」と言うことが判明しました。
「うーん。これはやっぱ無理だよ」
「そのようですね。仕方ありません。こうなったら」
「どうなされるのですか?」
「銭湯に行きましょう」