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PCよもやま話 No.7・新マシン組み立て(中編) 1998/03/16
■思わぬ障害
 巨大なダンボール箱を開けると、その中にはフルタワーケースが鎮座していた。梱包を解き、床の上に置いてみると……でかい。さすがに大きい。しかし、フロントパネルのデザインがシンプルなため、威圧感はそれほど感じない。スマートな印象だ。
 また、比較的小さなダンボール箱も一緒に届いていた。こちらは一緒に購入した電源だった。電源は自分で取りつけるわけである。

 PCを組み立てる前に、現在PCを置いてあるスチールラック棚板を動かすことにした。今の棚の高さはミドルタワーケースに合わせてあるので、フルタワーケースを納めるためには10cmほど棚の板を上げる必要がある。
 留めているネジを外し、棚板を動かそうとして、初めて気づいた。……ネジを外しただけでは、棚板が動かせない。スチールラック全体を分解して、支柱を外さないと移動できないのである。ミ、ミドルタワーならそのまま納まったのに……。
 しかたないので、まずスチールラックに乗っていたPC-9801、スキャナ、MIDI音源、ミキサー、ビデオデッキなど、すべてをいったん棚から下ろし、ラックを引っ張り出した。そして、支柱を外してから棚板を正しい位置へ動かす。改めてラックを組み立てて元の位置に戻し、下ろした機器をふたたび載せたのであった。なお、もう使うこともないであろうPC-9801だけは戻さなかった……。

■新ケースへと組み立て
 次に、メインマシンの中身をフルタワーケースに動かす。PCの構成の変更は、ビデオカードを新しくImagine128 Series2にするだけなので、OSの再インストールなどは必要ないはずだ。ただ単に、ケースの中身を移すだけである。
 まずは、フルタワーケースに電源を装着。電源は、後部スイッチがないタイプだったが、とくに問題はないだろう。
 そして、旧ケースから、5インチベイの機器、3.5インチベイの機器、拡張カード類、マザーボードの順に取り外した。
 次は、いよいよ新ケースへの機器取り付けである。

 新ケースは、側板が観音開きのタイプで、かつ天板も取り外せるためメンテナンス性がよい。フルタワーケースということで内部も広く、作業もしやすい。マザーボードを取りつけるドロワーも外せるらしいが、外さなくても十分なので、今回は外さなかった。
 また、さすがに価格が高いだけあって作りはなかなか丁寧である。剛性も十分だろう。

 あえて欠点といえば、まず、3.5インチベイが少ないことがある。ケースの上部に外部ベイが1つ、電源の下部に内部ベイが2つである。一般的なケースは、フロントの5インチベイの下にいくつか3.5インチ内部ベイがあるが、このケースにはそれがないのである(その分、マザーボードにはアクセスしやすいが)。
 ケース上部だとマザーボードからかなり離れ、ケーブルの取り回しが面倒になる。そのため、いままで使っていた3台3.5インチHDD1台取り外すことにした。
 同様に5インチ内部ベイも電源の上部に1つだけ、と少ない(5インチ外部ベイは4つ)。フルタワーケースとしては比較的ベイの少ない方だといえよう。オプションで、フロントの5インチベイの下にベイを増設できるような金具があればよかったのだが……。
 ほかの欠点としては、細部の鉄板のエッジの仕上げが若干甘いことが挙げられる。主な部分は丸め加工がしてあるが、ところどころ鋭い部分が残っている。
 とはいえ、全体としてみればたいへんよくできている。値段だけの価値はあるだろう。

■ふたたび障害が……
 さて、新ケースへの組み込みを進めていくうち、ふたたび障害に行き当たった。背面の拡張スロット用のスペースが足りないのである。
 ATマザーでは、シリアルやパラレルといったマザーボードから外部へのコネクタに、拡張スロット用のスペースはめ込む、コネクタ類の取り付けられた金具を使用する。ATマザーでPCを組み立てた経験のある方ならご存じだろう。ところが、今回はATXケースにATマザーを装着しようとしているので、そのスペースが足りないのである。
 ケース背面にd-subコネクタ用の台形の穴がいくつか用意されているが、それらを使ってもやはり足りない……。
 そこで、おそらくWideSCSI用と思われる穴にパラレルコネクタを通すことにした。穴の大きさが合わないのでちょっと見栄えが悪くなってしまったが、ATXケースをATマザーで使用している以上、しかたがないだろう。
 それ以外には、なんの問題もなく機器の組み込みは完了した。ケースとマザーボード、ケースと拡張カードのネジ穴もぴったりあって、いい感じである。

■PCスベール
 ついに組み上がったPC。さきほどのラックに載せようとしたが、ラックの正面からだと、両側に張り出した足が邪魔をして入らない……。側面からなら入るが、私の部屋の家具の配置の関係で、ちょっと面倒だ。そこで、近所のホームセンターで「カグスベール」を買ってきてみた。これを家具につけると、家具が床の上を滑るようになるという代物である。
 足を取り外し(このケースの足は取り外し可能で、キャスターなどに交換できる)、カグスベールを張り付けると、無事に正面からラックに納めることができた。ちょっと強く押すと位置を変えることができる。勝手に動き出すほどではないので、キャスターよりも便利かもしれない。

 ケース背面に各種ケーブルを元通り接続し、電源を入れると、PCはビープ音とともに立ち上がった。Windows95がVGAモードで立ち上がる……一瞬焦るが、ビデオカードを変えたためである。ドライバを組み込むことでImagine128無事動作した。
 ケース交換前に比べると、音が若干うるさくなったようだが、これは換気用ファンのパワーが上がっているためのようだ。今回のケースには、電源ファンのほかに、前面に1つファンが装備されている。冷却効率が上がったと思えば、この音も心強く聞こえる。ちなみに、オプションでさらに3個増設できるあたりがフルタワーケースらしい。
 いろいろとアプリケーションを立ち上げたり、インターネットに繋いだりしてみるがまったく今まで通りだ。メインマシンの完成である。

(続く)

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