電動無尾翼機
電動無尾翼機
(2010.12)
以前より無尾翼の機体を飛ばしてみたいと言う欲望はありましたが非常に難しいことを色々の方々のサイトを拝見していて諦めていました。でも一度は挑戦してみたいと思いましたし、難しさもどの程度のものか、自分なりに体験してみないと何と言えずダメ元でやってみようと言うことで製作し始めてみました。 脳波をつかむにはやはり既製品で試してみるのが一番早いのかもしれません。最近は壊れにくいEPP製も有るのですがあえて既製品を選択せず自作としてみました。 数十メートルでも飛んだら感激も倍増するかと思います。 所詮趣味の世界ですから取り合えずやってみます。
手持ち器財を使用
モーター OR−2832/20 1022rpm/V 57g
アンプ SP20AーBEC AIR 22g
バッテリー TURNIGY 3S 1800mAh 25C 140g
ペラ APC 8×6E
受信機 ASSAN 2.4G 8g
サーボ コロナ DS−939MG ×2 25g
ブザー INFINITY機体発見ブザー
全備 600g
翼型 クラーク Y
翼幅 1200mm
全長 590mm
後退角 30度
上反角 0度
スタビライザー ー1.5度
翼面積 29du
翼面荷重 20.5g/dm2
全備 600g
サイトを模索しながらそれなりに考えつつ何通りかの翼を検討しました。 最終的に「これなら飛ぶかな?」「こんな感じかな?」なんてまたいつものいい加減構想で製作し始めました。
取り合えず1/1で図面を起こしてどんな感じなるのか書いてみました。
暮れの障子紙張替えの余りです、これが私流の製図紙です。
リブ型をプリントアウトしたところです。
2mmバルサからリブを切り抜いたところです。(1枚×210円)
後退角を30°としましたのでリブの凹部にスパー材を通すのに非常に厄介な作業で苦労しました。(スパー材 1袋120円)
夢が実現したら次回からは発泡コアかな?
1mmプランク材を切り抜きしたところですがここも後退角30度からのバルサ切り抜きは非常に厄介でした。後退角がきつくなる程製作も難しくなるのかと痛感しました。始めからフルプランクで手がければ楽だった様でした。(1mm8枚×150円)
ペラを前にしようか後ろにしようか迷いましたがカッコ良さだけでプッシャー仕様にしちゃいました。
5mmカーボンロットにしたけどちょっと細かったかな。ハイ、グラス貼ります!
上面プランクが済んだところです。
大方の生地完が出来上がったところです。(エルロン、前縁材 4mm1枚 320円)
グラスを貼ったところです。 手投げ穴がリブに当たってしまうので間隔が短くなってしまいました、まぁ〜いいか。
スタビライザー 車での積み込み時に邪魔になるので脱着式にしました。
こんな感じで生地完です、一丁前に格好だけは出来ましたが?
カバーリング 蛍光フイルム高かった!飛ぶのかどうか分からないのに(1本3600円)
カバーリング 手持ちのフイルムと合わせてこんな感じになっちゃいました。 カバーリング完成で270gでした。
手投げの投げ易さともし飛んだら着陸時の翼保護のためスキッドを取り付けることにしました。それと直進性のスタビライザー効果もねらって。 ここも運搬を考えて脱着式にしました。
重心が全く出ず、おまけに受信機もアンプも収まらないものとなってしまいました。 参りました。
重心が合わずバラストを90g搭載させバッテリーも少し重くしながら1800mAHを積むことにしました。それと受信機、アンプが入りきれないため両サイドのリブを切開してメカ室を設けることにしました。 またアンプからの出力も短く延長継ぎ足しです。
やっと完成しました。 全備 680gです。モーター推力600gなのでまぁ〜まぁ〜ってなところでしょうか。完成したらそれなりに無尾翼らしくなったけど何メートル飛ぶかな?
ワォ〜ッ 飛んだヨ!!飛んだ!やった!やった!!
いよいよ処女フライト(2011.01)。電流を計ってみると9×6で15Aで推力は充分な様であったがあえて8×6に取替えました。Max13Aでしたのでこれでヨシとしました。
北西の風3m/Sぐらいでしょうか、飛ぶかどうかわからない状況にちょっと弱気心に久々の緊張感で心臓バクバクでした。 まずは手投げしてもらい姿勢がどんな感じかやって見ることにしました。内心、飛べヨ!とゴーサイン。 手元から離れること2〜3m先の草むらにスットン!やっぱりダメか。私にはやはり無尾翼は無理なのか?と一瞬落ち込みました。 エレベータートリムをいっぱい上げることにしましたがこのままでは本番のフライトでは調整できなくなってしまう恐れが発生するためサブトリムにて設定することにし、再び投げてもらいました。一回目のテストととは違い右に傾きながら滑空していった!オッ〜、ひょっとして飛ぶか〜? このまま「おだてられて行っちゃうかの声」に最終舵角とモーターを確認し、飛行場隅まで行きヤブに向かって投げてもらうことにしました。久々の緊張の中「は〜い、いいですよ」手元から離れた機体はヤブに向かって降下気味、すかさずパワーONしてエレベーターUP、左にナイフエッジ!当て舵打って右、ナイフエッジ!おまけに風にあおられて安定感を失っていました。 何とかこらえて上空まで持ち上げ不安定ながらも飛行している機体に我を失っている状態でした。 トリム調整出来ず「エレベーターUPにして!!」そのままグラグラしながらも
なんとかフライト出来ているじゃぁありませんか。 少しずつ余裕が出ること6〜7分ぐらいフライトしていたでしょうか。
トリムも合ってしまう(ATV,EXPもバッチリ決まっていた)と予想外に安定して飛んでいるじゃぁ有りませんか。翼端スタビライザー、スキッドもかなり利いているようで直進性も安定していました。ワォ〜ッ 飛んだヨ!!飛んだヨ!!やった!思わず声を上げてしまいました。 その後無事着陸し、口の中はパサパサでした。 トリムを見てみるとかなりのUPトリムでした。 ねじり下げの影響か重心位置の問題かわかりません。 おもりを10g減らして二回目のフライトを試みました。 トリムが取れていましたので何のためらいも無く実にスムーズな線を描きながら飛んで行きました。 それでもエレベータートリムは大きく、ねじり下げ無しの影響が出ている様でした。 それでもこの状態で飛ぶのですから私としては非常に満足しています。 夢が叶った一日に寒さも吹き飛んでしまいました。 自作モノでいい加減な無尾翼機が飛んだことは私のR/C歴に大きな遺産となりました。 次回フライトはさらにおもりを5〜10g減らしてみたいかと思います。今回は中スロー以下のパワーで飛ばしていましたのでもう少しパワーを上げたりしてこの無尾翼の性能を検証してみたいかと思います。
私に感動を与えてくれたこの全翼機に「ラムセス」と名づけてあげました。
JFCラジコンクラブに戻ります