セッティングをする前に
▼マシンに乗せられていないか?
『上手にセッティングすれば車は速くなる』
そう考えている方はいませんか?
確かにギア比を変えれば車は速くもなり、遅くもなります。
しかし足まわりについては、よっぽど変なセッティングでない限りデフォルト(パーツ購入時の状態)でも問題ありません。
極端な話、ある程度のセンスのある人なら、多少セッティングが不適正であってもそれを乗りこなして良いタイムを出してしまいます。
例えばアンダーの強い車であればアンダーを殺す走りをし、オーバーが強い車ならそれを上手く生かしてコーナリングをするのです。
そういう人は車に乗せられてるのではなく乗りこなしているから速いのです。
しかし、そんな卓越したセンスの持ち主ばかりとは限りません。
だからセッティングがあるのです。
セッティングとはドライバーの技量に合わせるためにあると考えて下さい。
▼初心者と上級者の違い
車はエンジンをチューンナップすると乗りにくくなります。
それはパワーアップに伴いスピードが出てタイヤの限界がおとずれやすくなるからです。
上級者はこのタイヤの限界を良く知っています。
限界付近のコントロールや、限界を越えた場合の対処法を心得ているのです。
だから、どんなセッティングでも限界ギリギリで乗りこなしてしまいます。
このような上級者のセッティングと初心者のセッティングは同じではありません。
上級者用のセッティングとは、限界を高めるセッティングです。
その分限界を越えると、そう簡単に手に負える代物ではなくなります。
初心者が上級者用のセッティングで走っても、速くは走れないでしょう。
それは限界付近を知らず、そして限界を越えた後の対処が難しいからです。
初心者には初心者用のセッティングがあります。
それは限界を低くし、限界を越えてもコントロールしやすくするというものです。
上級者が限界を目一杯上げたセッティングで走れば凄まじいタイムを叩き出すでしょうが、初心者が限界を落として乗りやすくしたセッティングでは良いタイムは期待できません。
ただし安定した走りは可能になります。
▼とにかく走り込むべし
ドライバーの技術が高まるごとにセッティングは変えていかなければなりません。
初心者はいつまでも初心者用で走っているべきではないのです。
徐々に限界を上げていかなければいつまで経っても上達はしないでしょう。
『セッティングを煮詰める』というのは上級者の行う作業です。
初〜中級者はセッティングを煮詰めるよりも、とにかく走り込んで技量を磨かなければなりません。
セッティングだけで上級者に近づける程甘くはないのです。
だから、サスがどうとか、ブレーキがどうとかいじるよりも、それに合わせた走りをするのが先決です。
走り込むのが目的であればセッティングは下手にいじらない方が良いでしょう。
ギアやサスはSportsかSeni Racingで十分です。
またエンジンパワーに車体が負けているようならパワーを落とすのも手です。
ただしエンジンのレスポンス(アクセルに対する反応)は重視しましょう。
このような状態でガンガン走り込むうちにタイヤの限界特性やマシンの挙動が掴めてくると思います。
また、ライセンスでゴールドを狙ってみるのもな技術を磨く方法の一つです。
そして技術がある程度身に付いたら、このページを参考にセッティングをしてみましょう。
それまではこのページは封印して下さい。
とにかく、『頭で考えるより、体に覚えさせる』
これが先決です。
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