中級チューン術

  1. はじめに
  2. ターボチューンについて
  3. ブースト圧について
  4. ブレーキについて
  5. 車高について
  6. ダンパーについて
  7. バネについて
  8. スタビライザーについて
  9. クラッチについて
  10. フライホイールについて
  11. レーシングモディファイについて

はじめに

ここでは、初級チューン術では飽き足らなくなりさらなるチューンを求める
初心者、中級者へのマシンセッティングに関するアドバイスを行います。
もちろんマシンのセッティングには基本的なルールはあっても
別にそれに縛られる必要は全くなく、自分の好きなようにチューンしても
何の問題もありません。
あくまでも参考として読んで下さい。

それでは初級チューン術で取り上げた「FRターボ車」の更なるチューンをしてみましょう。

初級チューンによってサンデーカップからクラブマンカップあたりまでは
なんとかフォローできるはずですが、コースによっては他車に引き離される事もあるでしょう。
やはりターボ車ですからターボチューンをしてみたくなりますね。
しかし、それでなくとも扱いにくいターボ車を更に扱いにくくするのです。
バランス取りだけでなく、ドライバーの技量もそれなりに無いと話になりません。
これはチューンと平行して会得していって下さい。

(最初からテクニックがあるなら話は別です)

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ターボチューンについて

ターボキットを装着するという事は、よりタービンの容量が大きくなるという事になります。
タービンの容量が大きければ、それだけパワー・トルクともに向上しますが
レスポンスは低下していきます。
(レスポンスとはアクセルに対する回転数の反応速度の事です、
アクセルを踏んでもなかなか回転が上がらない状態を
レスポンスの低下といいます)
とくに大容量のタービンほど低速域でのパワー・トルクともに低くなり
パワーバンドから外れるとたちまち失速してしまったりします。
また、このターボキットではターボの過給圧の変更も可能になります。
過給圧は圧縮空気をエンジンに送り込む時の圧力で、
これが高ければ高いほどパワー・トルクともに上がります。

ターボキットを装着したら忘れずにギア・クラッチとも交換しておきましょう
ハイパワーをより引き出す為にはこれらは欠かせません。

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ブースト圧について

ターボキットを装着すると、この過給圧(ブースト圧)は最大に設定されています。
どういう場合にこの過給圧を変更するのかというと、
大容量のタービンでレスポンスがもう少し欲しい時や
加速力が欲しいときに過給圧を下げ、扱いやすくしたい時などです。
最高出力が同じでも大容量タービンで過給圧を抑えた方が
エンジン特性はマイルドになります。
タイトな(急角度な)コーナーが多いコースではこのように過給圧を抑えると
扱いやすくなる場合があります。

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ブレーキについて

ブレーキは既に強化してありますが、前後バランスを変えて
ターボパワーによるマシンの暴れを抑える事もできます。
基本的にフロント側を強くすると制動重視となり、
リア側を強くすると旋回重視となります。
制動重視の場合、荷重がフロントに移動しやすいので、
旋回時の安定性が向上し、グリップ走法向けのセッティングとなります。
制動力が高くなるのでプレーキの効きは良くなります。

旋回重視の場合、操舵輪である前輪に荷重が移動しにくくなりますが、
そのかわり後輪が車体を曲げようとする力が生まれるので、
コーナーを曲がりやすくなりますがコントロールは難しくなります。
これはドリフト走法向けのセッティングとなりま
す。
ブレーキの効きは悪くなります。

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車高について

車高調整式のサスペンションを装着すると車高の調整が可能になります。
車高を低くするとクルマの重心が下がり、ローリングが抑えられます。
また、ダウンフォースも強く働くようになり、高速走行時やコーナリング時に
車体が安定するようになります。
しかし、あまり低くしすぎるとサスペンションのストロークが短くなり、
車体が沈み込むようなシーンではサスペンションの効果が薄れてきます。
これは非常に良くない状態で、極力避けたいものです。
(ボトミング現象といいます)
加速時・減速時に車体はそれぞれリア側・フロント側が沈み込みます。
旋回時にも沈み込みますが、これは車高の影響は薄いです。

特に重要なのは減速時のフロント側の沈みです。
フルプレーキングによって一気に車体は前のめりになり、
当然フロント側は限界まで沈み込みます。
この場合、車高が十分高ければ沈み込む量も多くなり、
それだけフロントタイヤのグリップを維持できます。
(グリップを失うとタイヤはロックし、スリップします)
車高が低いと沈み込む量は少なくなり、限界点までの余裕が小さくなります。
プレーキングを十分に行わないと荷重移動が不足するので、
旋回時の安定性が低下します。(なかなかマシンが曲がらなくなります)
ただ、あまりフロントの車高を高くしてしまうと、
ダウンフォースの効きが悪くなり、最高速の伸びが悪くなります。

リアの車高は加速時に影響がありますが、
その他にダウンフォースにも関係があります。
フロントよりリアの車高が高いと、車体を流れる空気はリアに強くあたるようになります。
リアに空気が強くあたるという事は、それだけ車体後部を路面に押しつける力が
強くなるという事になり、リアタイヤのグリップを向上させる効果があります。
これは中・高速コーナーで特に効果が高いです。
しかし、車高が高いという事はそれだけロール(左右の傾き)や
ピッチ(前後の傾き)も大きくなるので、荷重移動は緩やかになります。

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ダンパーについて

ダンパーはコーナリング中のマシンの挙動に大きく関わってきます。
ダンパーを硬くすると、車体の沈み込みは小さくなり、
操作に対して速やかに車体が応答するようになりますが、
その分荷重移動は十分行えません。(ドリフト走法向け)
ダンパーを柔らかくすると、車体の沈み込みは大きくなり、
操作に対する車体の応答は緩やかになりますが、
その分荷重移動はしっかり行えます。(グリップ走法向け)

また、前後のダンパーのバランスを変える事によりマシン特性も変化します。
オーバーステアを解消したい時はフロントを硬くしてリアを柔らかくします。
これはリアをフロントに対して柔らかくする事によって、
リアタイアの駆動力を伝えやすくし、タイヤのグリップがよくなるからです。
また、アンダーステアを解消したい時は逆にフロントを柔らかくしてリアを硬くします。
これはリアをフロントに対して硬くする事によって、
駆動力を抑え、その分旋回性が高まるからです。

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バネについて

スプリング(バネレート)によりコーナリングレスポンスの改善ができます。
スプリングが軟らかいとプレーキング時に路面にタイヤが押しつけられる力が
強くなり、コーナリング中のグリップ力は増大しますが初期応答だけでなく
旋回中のコントロール性が悪くなり、狙ったラインがトレースしにくくなります。
スプリングが硬い程コーナリング中のマシンのロールを抑える事ができ、
コーナリングのレスポンスを向上させる事ができるのです。
また、加速・減速時のマシンの前後ロール(ピッチング)を抑える役割もあります。
マシンの左右ロールはスタビライザーが関与してくるので
コーナリング中の左右ロールにはスプリングやダンパーはそれほど影響しません。
どちらかといえば、旋回中のコントロール性の変更が目的となります。
それ以外に、タイヤの摩耗を抑えたい時にはリアのスプリングを軟らかくすると
タイヤの寿命が伸ばす事もできます。

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スタビライザーについて

スタビライザーはサスペンションの一部で車体のロールを制御する役割をもっています
コーナリング時にはスタビライザーが働き、サスペンションが硬くなるのです。
ロールを抑える事によって荷重移動は不十分になりやすくなりますが、
その分曲がりやすくなります。
FR車の場合はオーバーステア解消の為にリアの硬度を下げるのが効果的です。
リアの硬度を下げる事によりリア側に粘りが出て駆動力がかかりやすくなります。
また、その他の駆動方式でアンダーステア(車がどんどん外にふくらんでいく状態)なら
逆にフロントの硬度を下げると効果があります。
フロントの硬度を下げる事によりリア側の応答速度が相対的に速くなり、
その結果車体が曲がりやすくなるのです。

スタビライザーは3種類の硬さがありますが、
それぞれ性格は異なりますので、それぞれ別のパーツと考えましょう。
ハードが最も硬いですが、それだけショックの収縮されるスピードも速く、
的確なコントロールが必要とされます。(操作の遊びが小さいです)
逆にソフトはショックの収縮されるスピードが緩やかになるので、
コントロールはし易くなります。
(そのかわり、曲がりにくくなります)
スタビライザーは基本的にミディアムまたはソフトを基準として走り、
走行結果から判断して、硬い物に交換するのが良いです。
最初からハードのみではバランスがとりにくくなるので、
乗りにくくなってしまうので注意が必要です。

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クラッチについて

クラッチはエンジンの出力をギアに伝える役割があり、
クラッチが切れている状態ではエンジン回転は上昇しますが、
車体は走りません。(レーススタート時が例です)
クラッチは何枚ものディスクが重なって、それぞれの摩擦力で
駆動力を伝えていますので、この摩擦力が弱い場合、
ハイパワーなエンジンの出力を効率よくギアに伝える事ができなくなります。
たとえ800馬力のエンジンであってもクラッチが弱い場合は、
750馬力程度しかギアに伝わらない事になるのです。
その場合、クラッチを強化する必要があります。
GTではクラッチが3種類用意されていますが、
トリプルプレートが最も強いクラッチとなります。
しかし、強いクラッチはそれだけ回転の上昇も遅くなり(回転抵抗が増すため)
低回転域でのトルクの細いハイチューンエンジンの場合、
回転の上昇が劇的に遅くなります(場合によってはスタートまで間に合いません)
スタートでの遅れは致命的なので、これだけは避けたいものですが、
このような現象がおこらないのであれば、できるだけ強いクラッチを装着しましょう。

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フライホイールについて

フライホイールはエンジンの回転の上昇・下降を緩やかにするための
バランサー(おもり)のようなものです。
エンジンの出力をそのまま伝えると、変動が激しく、
とても乗りにくいマシンになってしまうので、フライホイールを装着するのです。
しかしフライホイールは一種のおもりなので、これが抵抗になりパワーロスの原因にもなります。
できるだけ軽くした方が回転の上昇・下降の反応速度が速くなります。
(これをエンジンのレスポンスが良くなる、といいます)
エンジンのレスポンスが高ければそれだけ、コーナーからの脱出加速を俊敏に行うことが
できるようになるのでタイムの短縮が可能になります。
ただし、排気量の小さなエンジンの場合、回転の慣性力が小さくなるので、
上り坂などで失速する事があります。

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レーシングモディファイについて

レーシングモディファイする事によりエアロパーツ(前後スポイラー)
の調整ができるようになります。
この場合も車高と同じようにリアを強めるとダウンフォースが強く働き
タイヤを路面に強く押しつけるようになるのでグリップが向上します。
しかしダウンフォースが強いと最高速は伸びなくなります。
また、フロントを強めるとブレーキの効きが良くなりますが
やはり最高速は伸びなくなります。
このあたりはコースに合わせてセッティングしていきましょう。

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ミドルチューンされたシルビアK’s

以上、これでだいたいのセッティングはできるようになりましたか?
他に不明な点などありましたらメールで質問願います。
もちろん「ここが違うぞ」という内容でも結構です。
暇があったら上級チューン術も開講したいですが・・・・


自分に合ったセッティングを見つけだして最速を目指せ!

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最終更新日 : 1998/04/09.