ここではフルチューン済みのマシンを対象として、
初級・中級でサポートできなかったギアセッティングについてアドバイスします。
ただし、このセッティングで誰もが最速になれる訳ではありません。
セッティングというのはとても奥深いものです。
GTの開発者が以前言っていましたが、
GTに関しては「これをやれば優勝確実」というマシンづくりは存在しません。
確かに高価なパーツをふんだんに装着し、ハイブーストなエンジンと
強硬な足まわりなら一見速そうに見えますが、
実際はチューンの進んだマシンほどコントロールがシビアになってくるので
ドライビングテクニックの無いものが、いきなりフルチューンマシンに乗っても
いいタイムを出すどころか、まともに走らせる事すらできず
下手するとノーマルカーより悪いタイムを叩き出したりします。
要するにマシンのチューンは自分の実力に合わせて行うべきものなのです。
チューンをはじめる前にもう一度自分の愛車を点検してみてください。
何も考えずに購入した高価なパーツで埋め尽くされていませんか?
フルチューンのシルビアK’s

ここまでパーツを組み込めばフルチューンと呼べる
誰もがマシンの究極の姿として捉えているのがフルチューン状態でしょう。
大容量タービンにクロスミッションを組み合わせ、カーボントリプルクラッチでカバー
ソフトコンパウンドのスリックタイヤやエアロフォルムは、まさにレーシーなものです。
その走りは限界まで落とされた車高と強固に引き締められたサスペンションにより
ちょっとしたギャップ(路面の凸凹)を拾っただけで飛び跳ねコントロールを失う程です。
しかし、これだけのハイチューンされたマシンを操るには相当のテクニックを要します。
ほんの少しの操作ミスがクラッシュにつながるのですから・・・
まず、今まで触れていなかったギアセッティングについて説明します。

これがデフォルトのギアレシオです。
この場合2速にシフトアップしたときのエンジン回転数は3564rpmとなります。

これが果たしてベストなギアと言えるか、今度はエンジンの性能曲線を見てみます。

矢印の部分が3564rpm付近になります。
この場合2速のギア比としては少し低いようにも思えますが、
高速コースの場合、最高速を考えるとこれがギリギリな線にも思えます。
さすがに失速まではしませんが、パワーバンドに乗るまでに多少もたつく事は確かです。
このエンジンの場合パワーバンド(エンジンのもっとも効率良い回転域)は
5500〜7000rpmの間でしょうから、できればその回転域でシフトチェンジしたいものです。
このあたりのバランスを考えると2速を高めずに1速を低くしてみましょう
デフォルトは3.321となっていますが、これを試しに3.000に変更してみます

今度は2速は3999rpmで繋がるようになりました。
2速以降はいじっていないので最高速は変わりません。
これによって発進時に多少もたつきますが、停車からの加速領域でのもたつきは
レース中はほとんど気にならないので問題はないと思います。
それよりも2速に高回転で繋がるようになった為結果的には実質的加速力は上がったとも言えます。
同様に2速以降のギアも高回転で繋げるようにするのであればまず1速を下げ
それから2速を下げるようにすれば、最高速はそのままでコースで多用するギアのみ
パワーバンドにもっていく事が可能になります。
ただ、コースによっては低速域も高速域も両方必要な場合もあるので、
この方法が万能かといえばそうとも言えません。
あくまで基本的な方法として挙げただけの事です。
要は各ギア間をなるべく途切れない(息切れしない)ように合わせていくのが理想で
その理想を極力崩さないように最高速を追求するのが最良のセッティングなのです
しかし、実戦ではなかなか上手くいかない事もあり、
このセッティング作業は難航する事でしょう。
では、実戦ではどのようにすれば効率がよいのでしょうか?
ギアには各速だけでなく、ファイナルが存在します。
ファイナルはギアの最終決定みたいなもので、
これを変更する事により、各速のギアを変えずに加速力を増したり
最高速を上げたりできるのです。

例えばこのように加速重視のギアセッティングを行ったとします。
これならかなりの加速力で走る事ができますが、
最高速は最高出力から見て230〜240km/h程度となり
まったく実戦向きではありません。
しかし、この場合でファイナルのデフォルトは4.083と高めになっています。
これをできるだけ下げてみましょう。
(ミニテク:コントローラのLRボタンを使用すれば変更がスピーディーになる)

ファイナルを3.676に下げてみたところ最高速がノーマルな状態に近づきました。
しかも、シフト時の回転数は高回転のままです。
ターボ車の場合軸トルクもある程度十分にあるのでこのように
ファイナルを下げても加速感はそれほど鈍らないはずです。
それどころか、パワーバンドを維持できるので積極的なドライビングが可能になります。
もちろんファイナルを下げた事によりタイヤへのトラクション(駆動力)が減り
グリップ感も損なわれますが、そのあたりはテクニックや
サスペンションセッティング等でカバーしていきましょう。
このようにファイナルを変える事によって各ギアを変更せずに最高速を伸ばす事が
可能になってきます。
実戦ではなるべく加速重視のセッティングを行い、
それからファイナルで最高速を伸ばしていくようにするのが効率が良いでしょう。