上の太陽が
  ギラギラと笑い
  お嬢さまたちの
  白い肌を焼く

  天気予報では
  夕方になれば
  あれが来るかもと
  言ってましたね

  ごらん 空を雲がすべる
  灰色のうず
  あわて 人が走ってゆく
  逃げるみたいに

  雨が降る 激しく降る
  濡れる 濡れる 街の中
  僕がついた ため息なんて
  決してひとに聞こえない

  ずぶぬれた人の
  平気そうな顔が
  あまやどる人の
  ほほえみを誘う

  傘をさす人よ
  隠さなくてもいい
  勝ちほこるような
  何くわぬ顔

  立ち止まって 聴いてごらん
  水のリズムを
  進め 進め 流れてゆけ
  海の果てまで

  雨が降る 真下に降る
  僕のずっと真上から
  何故かふっと思い出した
  君の声のぬくもりを
  雨が降る 激しく降る
  濡れる 濡れる 街の中
  僕がついた ため息なんて
  決して君に聞こえない
 
  君は優しすぎるよ
  好きになってしまうよ
  こぼれてゆく ひとしずくは
  はじけて もう戻れない

  雨が降る 真下に降る
  僕のずっと真上から
  何故かふっと思い出した
  君の声のぬくもりを
  雨が降る 激しく降る
  濡れる 濡れる 街の中
  僕がついた ため息なんて
  決して君に聞こえない