まるで移ろうものに いのち重ねるような
 白いまぶたの上に 落ちるサクラの花に
 
 こころは激しく揺れて
 思い出さえ色あせてゆく

 まるで氷のように 深く冷めた気持ちは

 消えてく 空の向こうに
 やわらかな色 ふりまきながら

 春の陽射しに眠たげな顔
 吹き荒れる春の嵐

 コート脱ぎ捨てる頃 いつも感じる空気
 胸が苦しい時を なぜか慈しんでる

 いつでも知らないうちに 
 振りまわされ惹きつけられる

 春の陽射しにまどろむ午後
 時はまだゆるやかなまま
 春の陽射しに眠たげな顔
 吹き荒れる春の嵐
 
 不安な影に指をさせば
 少しだけこころ晴れるけれど
 春の陽射しに眠たげな顔
 吹きあれる春の嵐