Takidromus tachidromoides

和名:ニホンカナヘビ


小学生の時、初めて繁殖に成功した爬虫類が、カナヘビでした。
昨年(1999年)秋、何度目かの飼育をはじめ、越冬、今年の春から産卵が始まりました。
その卵を従来と異なる方法で、孵卵を試み、このほど、無事孵化までこぎつけました。

孵卵方法
この方法はオリジナルではなく、原典は、Markel&Bartlett著、「Kingsnakes & Milksnakes」(Barron’s社、1995)のP81に載っている「off-the-wall」方です。

百聞は一見に如かず、下の図を見てください。
蓋付のビンに、水を入れ、口の部分にメッシュ状の袋(私の場合はストッキング)を取り付けます。
この袋の中に卵を入れふたをするだけです。
従来の孵卵セットと異なり、土に類するものを一切使わず、保温は間接暖房を用いました。
メリットは、土と卵が接触しないので、土から直接吸収される水分がなくなり、湿度の調整がより簡単になる事、同じく土との接触がないので、雑菌の繁殖による失敗が少なくなるであろうことなどが考えられます。
デメリットは、転卵するする可能性が考えられます。

今回、1クラッチ4卵を2卵ずつに分け、片方は土に埋める通常の孵卵方法をとり、対照区としたのですが、そちらはまだ孵化していません。
セットの図。ビンの口の閉め具合、空気孔の数などで湿度を調整できます。 セット内の卵。この時は既に発生が始まっており、ピンク色になっていました。

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