定義
遺伝的優勢
この品種の定義ですが、「Ｔｈｅ leopard gecko manual」（著者Ｐｈｉｌｉｐｐｅ ｄｅ Ｖｏｓｊｏｌｉ他、Ｔｈｅ Herpetocultual Library)では、尻尾の模様がリング状でないことが記されています。ジャングル＝ストライプ系を繁殖した経験から、私もこれを支持したいと思います。
ノーマルタイプ（バンドタイプ)でもボディ上の模様は、いろいろ変異が見られますが、尻尾の模様は常にリング状です。
ところがジャングル＝ストライプの場合、必ず、尻尾の模様がリング状でなくなっています。
（2000.7.20現在の孵化数３４頭）
この形質をもって、品種を区分したいと思います。
ジャングルとストライプ
同一クラッチから生まれるので、これは同じ品種の個体変異と考えた方がすっきりします。ストライプが整ってるか乱れてるか、その違いだと考えます。
あえて区別するならボディと尻尾ともにストライプの個体をストライプ、他を全てジャングルとしてグレードの違いとした方が良いと思います。
この基準で分けるとストライプとジャングルの間では、ジャングル27：ストライプ7（未孵化１含む）の割合で生まれています。
ちなみに、バンドタイプは一切出ていません。
２０００．５．７、ジャングル×バンドタイプ間で初めての子が生まれました。
結果は、完全なバンドタイプで、尻尾もリング状の模様でした。
現在（2000.7.21）までに１０頭が孵化していますが､全てバンドタイプです。
この結果から、バンドタイプが優勢と考えられます。
遺伝の仕方が単純なメンデル遺伝か否かは、次世代の交配によりわかってくるでしょう。
ちなみに、この組み合わせに使用したペアは２ペアで､オス個体は自家産のジャングルを２頭、メスは１頭がＷＣから採った自家産ノーマル､もう１頭はＷＣ個体です。
フォーアイ
ジャングルと関連した変異にフォーアイ（４ｅｙｅｄ）というのがあります。この変異の定義づけに困っています。
購入したとき（１９９７、夏）に聞いた限りでは、頭部に眼状斑が出る変異だったのですが、１９９９年には、ボディに眼状斑が出る変異として扱われているようです（ビバリウムガイド、ゲッコウの本）。
で、ウチには、この名称で購入した個体（Ｊ−３）がいるのですが、これは両方の形質を持ってるんです。正確には持っていたと言うべきですね。どちらも成長に伴う変化で消えていきましたから。
さて、どちらかに決定しなければならないのですが、あえてフォーアイを、頭部に眼状斑が出る変異と定義します。
この変異は死神ヘッドと呼ばれる変異を含むと思います。具体的には画像で確認してください。
こちらに決める理由ですが、
１．かつてアマゾンインターナショナルのカタログにはフォーアイストライプと言う名称があり、それらしき写真も有りました。
ストライプとボディの眼状模様は同時に成立しないと思います。
それにボディに４つ目とすると本当の目を数えると６ｅｙｅだし。
２．ジャングルの場合、ボディ模様の変化が大きいですから、ボディの眼状斑というのが出現するのは、おそらくほとんど偶然になってしまうのと、成長過程の一時期にならないと形質が現れず､かつ、その後の成長でおそらく消失してしまうというのは、品種として扱うには､あまりにも貧弱と思います。
その点、頭部の眼状斑は遺伝しました。ノーマルジャングル（Ｊ−１）と４ｅｙｅジャングル（Ｊ−３）との間に２頭の子が採れましたが、このうちの一頭（99Ｊ-1）に頭部の眼状斑が現れました。
と言うわけで、私は国内に先（１９９７年）に入荷したこちらの「４ｅｙｅｄ］を支持したいと思います。
もし、４ｅｙｅがボディに眼状斑が出る変異だとすると、ウチのは新品種になりますから、それはそれでいいですが。
ウチで生まれたジャングルの中には、パステルとかゴーストの元になりそうな個体（９８Ｊ−６）もいます。
これとアフガン（ＷＣの１タイプ)を交配した結果､かなりパステル調の子が取れています。（00afJ-1,3,4）
現在飼育中の個体
譲渡・売却・死亡などの個体
J-1 ジャングル オス 1996.12.19購入 J-2 ストライプ メス 1996.12.19購入 J-3 ４ｅｙｅジャングル 1997.6.21購入 98J-2 ジャングル オス 1998.6.13孵化 98J-1 ジャングル オス 1998.5.25孵化 98J-7 ジャングル オス 1998.8.29孵化 98J-3 ジャングル オス 1998.6.14孵化 99J-2 ジャングル メス 1999.7.25孵化 98J-4 ジャングル メス 1998.6.27孵化 98J-5 ジャングル メス 1998.6.28孵化 98J-6 ジャングル オス 1998.8.12孵化 99J-1 ４ｅｙｅジャングル メス 1999.7.25孵化 ヒョウモントカゲモドキのページへ 爬虫類のページへ トップへ