天王星 


●天王星の観察
天王星は冷たいガスでできている、太陽系では3番目に大きな惑星です。この惑星の
最も風変わりな特徴は、その自転軸がほとんど軌道面上にあると言うことです。つまり、
横倒しの状態で転がりながら、太陽のまわりを公転しているわけです。光度が最大の時
には、肉眼でも観察することができるのですが、天王星は1781年まで発見されることが
ありませんでした。発見したのはイギリスの天文学者ウィリアム・ハーシェルです。
自転軸の傾き 98度
自転周期 17時間14分
公転周期 84年
直径 地球の4倍
質量 地球の14.5倍
体積 地球の63倍
密度 1.32
重力 地球の0.89倍
衛星の数 17
平均温度 -215度
最大等級 5.5

●天王星観測のポイント

条件が良好で、その位置され解っていれば、天王星は肉眼でも、6等星の明るさで観察
する事ができます。双眼鏡を使えば、都会でも見つけることが、できるでしょう。

●大気と構造

天王星は赤い光を吸収する性質を持ったメタンのガスで覆われています。このため、
天王星は緑色に見えるのです。1986年に惑星探査機ボイジャー2号によって、その後
ハッブル宇宙望遠鏡によって、明るい雲が多少あることが確認されています。
自転軸が極端に傾いてしまっているために、太陽のまわりを公転する途中に、赤道と両極
では太陽が真上に見えることになります。それぞれの極では昼間が42年間続き、その後
42年間夜が続く事になります。内部構造は木星や土星とはかなり異なっていて、水・
アンモニア・メタン・岩石があるものと、考えられています。

大気の組成
水素 85.2%
ヘリウム 15.2%
メタンと微量成分のガス  2.3%

●環と衛星
天王星には薄い環と、衛星が解っているだけで17個あります。しかし何れも暗いので、
アマチュア用の望遠鏡では、見ることはできません。