海王星 


●海王星の探検
海王星は太陽から最も遠い惑星で、巨大なガスの惑星であることが、解っています。天王星と
同じように、水素やヘリウム、メタンを多く含んだ大気があって、そのまわりには極淡い環もあるこ
とが、観測によって明らかになっています。海王星が発見されたのは、1846年のことで、発見の
きっかけとなったのは、天王星の運行が何らかの引力で乱されていることが、解ったことから、
未知の惑星の存在が、予測されたことによります。惑星探査機ボイジャー2号が、1989年に
海王星に接近してから、その正体がすこしずつ解ってきました。
自転軸の傾き 28.8度
自転周期 16時間07分
公転周期 165年
直径 地球の3.9倍
質量 地球の17.1倍
体積 地球の58倍
密度 1.64
重力 地球の1.12倍
衛星の数
平均温度 -215度
最大等級 7.6

●海王星観測のポイント
海王星は最も明るいときでも、8等級にしかならないので、残念ながら肉眼で観測することは、
出来ません。双眼鏡を使えば暗い星のような姿を、確認することができます。見つけた星が本
当に海王星であるかを、確認するためには、数日間に渡って観測を続けて、恒星の間を、徐々に
移動するのを確認します。

●大気と構造
海王星の大気は天王星とよく似ていることが、解っています。唯一違うところは、海王星の方が、
大気の気流が激しくて、上層部にメタンが多いために青く見える点です。1989年に惑星探査機
ボイジャー2号が大赤斑が、南半球にあるのを捉えました。この暗斑はその5年後にハッブル宇宙
望遠鏡で海王星を撮影したときには消えていましたが、1994年後半に別の暗斑が今度は、北半
球で確認されました。
大気の組成
水素 80.0%
ヘリウム 19.0%
メタンと微量成分のガス  1.0%

●環と衛星
海王星には現在までに8個の衛星が、確認されています。そのうち多少なりとも重要なのが、最も
大きなトリトンです。その直径は2700kmで、表面は窒素とメタンの霜で覆われていることが、解って
います。表面の温度は-235度と、太陽系で知られている天体のなかでは、最も低い温度です。
表面からは液体窒素が吹き出していて、間欠泉となっています。逆行起動を持っているので、
海王星の公転方向と逆に運行しています。トリトンは海王星の引力に捕らえられた天体ではないかと
考えられています。