光の波長と色の関係 |
〜波長から原子を特定する〜 ニュートンは狭く開けた窓から差し込む太陽の光が、いくつもの色に分かれるという現象に、 気がついていました。 雨上がりにみられる虹も七色に分かれるし、太陽の光をプリズムに 通すと、やはり七色に分かれて見えます。ニュートンはこれらの現象を、次のように説明し ました。 「太陽の光には、いくつもの波長の光が混ざっていて、波長の違う光は 別々の方向に曲がり、そのために色が分かれて見える。」 人の目は、一般的に波長5000オングストロームから6200オングストロームまでの光を 感じ取ることができます。そして、ある特定の波長光は、ある特定の色として感じ取ってい るのです。6200オングストロームくらいの、波長の長い光は赤く感じ取られ、5000オン グストロームくらいの波長の短い光は、青色に感じ取られます。 光をいくつもの色に分けることを、天文学では分光と呼びます。19世紀に入って、天体から の光を分光することによって、様々な観測が証明されるようになりました。 特定の原子は、いくつかの決まった波長の光を放ったり、吸収したりしています。したがって 天体から届いた光を分光して、その天体を構成している原子を、推測することができるのです。 |