大爆発そして膨張
〜宇宙は膨らんでいる〜
私たちの宇宙は、今からおよそ100億年くらい前に非常に高温かつ高密度の火の玉の
状態で誕生しました。 その後膨張を続けて、銀河ができ、星ができて現在のような姿に
なったと考えられています。 この説は、英語で大爆発という意味の「ビッグバン」理論と
一般に呼ばれています。  このビッグバン理論は、いくつもの観測によって裏付けられ
支持されていますが、その中でも最も重要なのが、「宇宙は膨張をしている」という観測
結果です。 しかしこれを理解するのは、簡単なことではありません。
宇宙膨張の証拠は1929年には発見されていますが、その後も学者の間で、賛成反対の
激論が交わされて、ようやく1965年になって、認められるに至りました。 私たちが宇宙が
膨張している様子を理解しがたいのは、空間そのものが膨張しているという考え方のため
です。日頃一般的に目にするように、空間の中で風船が膨張するのならば、たやすくイメー
ジする事ができます。しかしビッグバン理論は、空間自体が大爆発から始まった物としているの
で、とてもイメージしにくい物になっているのです。