それでも地球は、まわっている

ガリレオは、大きな惑星木星のまわりを、木星に比べると遙かに小さい4個の惑星が
整然とまわっているのと同じように、大きな太陽のまわりを、太陽に比べると遙かに小さ
い惑星がまわっていると考えた方が、自然なのではないかと考えて、地動説を唱えま
した。そしてさらに、地球に夜と昼が交互に訪れるのは、地球が自らも自転しているから
ではないかと、考えたのです。
 しかしガリレオの考え方は、キリスト教には認められず、地動説を捨てることを、誓わさ
れてしまったのです。
 「地球が自転をしていたら、地球上のあらゆるものが、振り落とされてしまうはずだ」
当時の人々に地動説が受け入れられなかったのは、こうした素朴な疑問があったから
なのです。
 もちろんガリレオには、この疑問に対する答えを持っていました。地球から振り落とされ
ないのは、振り落とそうとする力(遠心力)よりも、地球に引きつけようとする力(重力)の
方が大きいからなのです。