ガリレオが見た宇宙

初めて天に向かって望遠鏡を向けたガリレオは、思いもかけなかったことを発見して、
当時の人々をあっと驚かせました。 それというのも、当時は天上の世界は完全無欠で、
太陽も月も完全な球体であると考えられていたのです。 ところがガリレオは、太陽には
黒点と呼ばれる、黒いシミのような物があり、また月の表面にはまるで地球と同じような、
山や谷があると言うことを発見したのです。また望遠鏡で詳しく観測すると、木星は、
恒星のような点ではなくて、大きさを持った円盤であること、そして木星の周りを回っている
衛星が、4個も存在する事も発見しました。 最近になって木星には16個の衛星が発見さ
れていますが、当時ガリレオが発見した衛星は特に大きくて、ガリレオ衛星と呼ばれていま
す。
  このときガリレオは土星も観測していますが、彼の望遠鏡では輪は見えず、土星には
大きな耳が着いているように見えたようです。 これを見たガリレオは、土星には大きな衛星
がごく近くにあるのではないかと考えました。 ところがこののち2年後に土星を観測したとき
には、土星の耳は消え去っていました。これはこのとき土星の輪が、地球から見て真横に
なったためだったのですが、当時は全く説明することのできない、不可思議な現象として
とらえられていました。