ギリシャ時代の宇宙観

天動説という考え方
ギリシャ時代には、宇宙について色々なモデルが考えられていました。
そしてやがて、「地球が宇宙の中心である」という考え方に、支配される
ようになっていきます。それはピタゴラスやアリストテレスといった、
この時代の有名な学者達が、この考え方を指示したからです。
 「地球が宇宙の中心の存在し、地球の周りを月・水星・金星・太陽・火星
木星・土星などの惑星がまわっている」という考え方を、天動説といい、
この考え方は、以後1000年もの間、人々に固く信じられていました。
 アリストテレスの考えた説は、月・太陽と5つの惑星が、それぞれ地球を
中心とした大きな球にくっついていて、そのさらに外側を恒星の存在する
恒星天とそれらを回転させるのに必要な、原動天があると言う物でした。
しかしその仕掛けについては、詳しくは触れていませんでした。
アリストテレスの説は、あまりにも単純すぎて、惑星の複雑な動きを説明
するのは、とうてい無理でした。 そこで惑星は、大きな球上に中心を持っ
た、小さな球の上に乗っているのだと、考えなおされました。 このように
考えることにより、惑星の逆行現象についても、説明することが出来たので
す。     
このような周転円を持った天動説は、紀元前2世紀頃プトレマイオスによって
完成されました。しかし、その後になって、ひとつの惑星について複数の
周転円を考えるなど、天動説は次第に複雑な考えになってきました。