うお座の神話

■魚となったエロース
 ある時のこと、神々たちがナイル川のほとりに一同に集まって宴会を開いていました。名のある神も
名のない神たちもともに集まって、ニンフたちとともに楽しいひとときを過ごしていたのです。
ところがそんな時、宴会の騒ぎを聞きつけて、怪物テフォンが現れました。テフォンといえばかつて
大神ゼウスの率いるオリュンポスの神々と戦った、ティタン神族の生き残りで、恐ろしい力を持った
怪物だったのです。
 この突然の乱入者に、神々は驚いて散り散りになって逃げまどいました。
 美の女神アフロディテーとその息子エロースは、ナイル川へと飛び込みました。
しかしテフォンから素早く逃げ切るためには魚に姿を変えるしか、方法がありませんでした。そこで
お互いにはぐれてしまうことがないように、紐でつないだのです。この姿が天に昇って、うお座になった
のだと言うことです。

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