星になったプレアデスの七姉妹

ある月の明かるい、晩のことです。プレアデスの7人姉妹たちは、いつものように
森の中で踊りながら遊んでいました。 そこへ大男の狩人オリオンがやってきて、
踊りの輪の中に、無理やり入ってきました。 実はオリオンは、前前から美しい
プレアデスの七姉妹のことがお気に入りだったのです。しかし逆に七姉妹は、乱暴
者のオリオンのことが大嫌いでした。ですから、オリオンの姿を見つけると、慌て
て逃げ出したのです。 そんな七姉妹達を執念深く追廻し、それがなんと5年にも
及びました。 さすがの姉妹たちも逃げつかれて、月の女神アルテミスに助けを
求めました。 女神が姉妹の衣のすそに隠してあげると、オリオンはきょろきょろと
あたりを見渡しながら、それと気づかずにどこかへと行ってしまいました。
「さぁ、もう大丈夫よ」
女神がそう言って衣のすそを上げてみると、七姉妹たちはみんな美しい鳩に姿が
変わって、空に舞い上がり、プレアデス星団になりました。 ところがその後に
オリオンも星座になったから大変です。再びオリオンは姉妹たちを追いかけはじめ
ました。 それで今もプレアデスは、オリオンに追われながら、西へ西へと逃げて
行くのだということです。

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