流れ星って何?
 満天の星空の中を、1本の光の糸を引いて流れて、儚く消えていく星、流星(流れ星)
その実体は、もちろん輝いている星が流れているわけではありません。宇宙空間に漂っ
ている塵や石などが地球にぶつかって、大気との摩擦によって、ほんの一瞬の間光りな
がら流れ燃え尽きていくのです。  ところで流星は、毎年決まった時期にたくさん流れ
ることを覚えておきましょう。
 流星の素になる宇宙空間を漂う塵は、彗星に関係が深いことが解っています。その訳
は、彗星の軌道上には、彗星が通過したときに残していった塵が、たくさんばらまかれて
いるからに、ほかなりません。 そしてこの彗星の軌道と地球の公転軌道が交差している
ところがあります。 その場合は地球が毎年一回同じ日に、その交差点を通過するので、
そのたび毎にたくさんの流星が、見られるわけです。
 この塵は、地球大気に平行に突入してくるわけですが、これを地上から観測すると、
あたかもある一点から、四方八方に放射状に流れるように見えます。 このある一点を
輻射点と呼んで、この位置は毎年ほとんど変わることはありません。
 このように、毎年決まった時期にたくさんの流星が流れる現象を、流星群と呼んでいま
す。 そして他の流星群と区別するために、輻射点のバックにある星座の名前を頭に着
けて呼んでいます。 さらに流星群の活動期間には幅があって、その活動がピ−クにな
る日を極大日と呼んでいます。たくさんの流れ星を見たいのならば、この極大日を見逃
さないようにすることが大切です。見上げる方向は特にこだわりませんが、最も効率よく
見つけるには、輻射点の方角を見上げるのが良いでしょう。
 主な流星群   極大日   母天体 
りゅう座ι  1月 4日 不明
おとめ座  4月中旬  
こと座  4月22日 サッチャー彗星
みずがめ座η  5月 5日 ハレー彗星
ポン・ウィネッケ  6月27日頃 ポン・ウィネッケ彗星
みずがめ座δ  7月30日頃  
やぎ座α  8月 2日  
ペルセウス座  8月13日 スイフト・タットル彗星
はくちょう座  8月20日  
ジャコビニ 10月 8日  
オリオン座 10月22日 ハレー彗星
おうし座南群 11月 3日  
おうし座北群 11月13日  
しし座 11月18日 テンペル・タットル彗星
ふたご座 12月14日 小惑星パエトン

■りゅう座ι 流星群
  1月4日頃極大
  
ペルセウス流星群
ペルセウス流星群は1月4日の「りゅう座ι流星群」、12月14日の「ふたご流星群」と
ともに三大流星群と称されています。
毎年8月12日頃に活動のピークを迎え、1時間に50個以上の流星を見せてくれるなど、
大変活動の活発な流星群です  ペルセウス流星群の母天体はスイフトタットル彗星です.
 一般に、母天体の回帰に伴なって、その流星群の活動は活発になるといわれています。
ペルセウス流星群群の母天体であるスイフトタットル彗星が回帰したのは当初の予報から
10年遅れた1992年でした。この回帰に伴い、91年以降、従来の活動を上回る活発な
活動が観測されました。この回帰に伴う活動はかなり規模が小さくなってしまったが、従来の
見応えのある活動は引き続き健在です。 「ペルセウス群」の輻射点はその名の通りペルセ
ウス座にあり、γ星の近くなので「γペルセウス群」というようにも呼ばれ、略号としてPを
用いています。