ある晴れた夕暮れ時のこと
まんまるお月様が東の空から昇ってきました
夕闇の空に浮かぶそのお月様は
いつもよりも大きなまんまるに見えました
あんまりまんまるできらきら輝いているので
うさぎはそのお月様をずっと見つめていました
うさぎはあたりが真っ暗になってもまだ
まんまるお月様を見ていました
いったいどうしてでしょう?
それは
お月様にはうさぎが住んでいて
みんなでおもちつきをしているからです
月を見上げるうさぎはそれを知っています
なぜって?
それは
うさぎのおかあさんが教えてくれました
「あのまんまるお月様にはね
わたしたちのお友達がたくさんいて
おもちつきをしているのよ」
うさぎはおかあさんのお話を思い出したのです
おかあさんは先にお月様へ行ってしまいました
「ぼくも早くお月様に行きたいなぁ」
うさぎはまんまるお月様を見つめながらそう思いました
するとどうでしょう!
そのまんまるお月様に
うさぎたちがおもちつきをしているのが見えました
「あっ!ほんとうにおもちつきをしている!」
うさぎはさっきまでの寂しさを忘れて
とてもうれしくなりました
「きっとあのおもちつきをしているのはおかあさんだ
ぼくをお月様から見守ってくれているんだ
みんなでたのしくおもちつきをしながら・・・
おかあさ〜ん!!」
うさぎは大声で呼んでみました
「きっとこんなまんまるお月様の日は
お月様のお祭りの日なんだね
だからきっと
みんなで楽しくおもちをついて
みんなでおいしいおもちを食べるんだね」
うさぎはその夜
一晩中まんまるお月様を見つめていました
おかあさんに会えたことが
うれしくてうれしくて
みんなでおもちつきをしているのが
たのしくてたのしくて
お月様を見ながら
何度も何度もはねていました