私がその手を離してしまったことが
私の罪
決して離してはいけなかった
決してその手を離してはいけなかったのよ
だから
それが私の罪
こんなにも大切な手だったなんて思わなかったわ
つないでいる時はそれがあたりまえで
その手にありがとうの気持ちを伝えていなかったの
どんなに感謝したことかわからない
けれどそれは今だから言えることなのかもしれない
あまりにもその存在が透明で見えにくかったので
その存在の大切さを忘れていたのでしょう
そう
空気のような存在とはこのことなのでしょう
けれど
空気がなくなってしまったら私は生きてはいられないのに
でも
その手が私から離れようとしているのを感じたら
離してあげなくちゃかわいそうだと思ったわ
籠の鳥は空をあこがれるものよ
私の籠の中にずっと閉じ込めておけるはずないわ
私はそんな鳥を逃がしてあげることで
優越感を抱いていたのかもしれない
大空へ羽ばたくあの鳥を解放してあげたのは私だと
自由を取り戻してあげたのだと
でもそれはただの欺瞞に過ぎなかったのね
そう
その時はまだこれから訪れる後悔に気付きもせずに
その手を離した瞬間に
私には罰が与えられたのかもしれない
こんなにもこんなにも
あの手が
あの空気が
あの籠の鳥が
自分には必要だったということに
こんなにもこんなにも
必要だったということに
だから
私はその罪を償うために
私に与えられたこの罰を受けて生きていくわ
それが私の罪と罰