ザクロ石の箱

(ガーネット)

福島県鮫川村産 ザクロ石(長径 約1.5cm)

 

本産地では硬質な石英塊に径5cm前後のボロボロなザクロ石が入っているのが観察されました。
この標本は小さな晶洞に産したもので、あばた顔ながら端正なザクロ石であることを主張しているかのようです。




長野県和田峠産 満ばんザクロ石 Spessarutine (長径 約1cm)

 


たいてい風化したような褐色のガサガサした部分を伴いますが、この標本はめったに見られないほぼ完全なものです。
 


埼玉県越生町産 灰クロームザクロ石 Uvarovite (中央の結晶 径約0.5mm)

garnet12

晶洞中や粘土に埋没したものは、透明度、光沢とも良く、美しい結晶をしています。
この標本は粘土に埋没したものですが、注意深く取り出すと周囲が完全な結晶が見つかります


埼玉県秩父郡大滝村中津川産 灰鉄 ザクロ石 Andradite (中央の標本 約1cm)


 美しいうぐいす色の標本で、十二面体から斜方二十四面体の集形をしています。故長島乙吉先生の発見に至る逸話が 残されています。


愛知県設楽町田口鉱山産 満礬(まんばん)ザクロ石 Spessarutine (標本の幅 約2cm)

 黒いネオトス石に埋没したものは、透明感のある美しい結晶です。この標本は結晶のサイズが1〜2mm と小さいですが、かつては1cm近いものもあったそうです。



茨城県山ノ尾産 ザクロ石 Almandine (径7mm)

  

 山ノ尾はザクロ石で有名な産地ですが、細かな雲母で充填された晶洞から、結晶面・透明度とも良好な、宝石と呼ぶにふさわしい素晴らしい標本が得られたことがありました。



福島県石川町産 ザクロ石 Almandine (標本の幅:33mm)

ザクロ石08

  黒くて見栄えはしませんが、石英を挟んで下半分が24面体、上に小さな12面と24面の集形が組合わさったおもしろい標本です。
 



 埼玉県大滝村中津川産 灰ばんザクロ石?(標本の幅:約2cm)

 

 山道を散策していて前を歩く人の足下にキラリと光ったものがこれで、偶然見つけたものです。



茨城県山ノ尾産 ザクロ石 Almandine

ザクロ石01

  誰もがあこがれる、山ノ尾産ザクロ石の標準的な大きさです。
 



茨城県山ノ尾産 ザクロ石 Almandine

ザクロ石02

  晶洞に産するものは、稜にある「えくぼ」状のくぼみが特徴です。微少サイズですが長石の上に仲良く 寄り添い、まるでブローチのようです。
 



埼玉県大滝村中津川産 ザクロ石 Grossular

ザクロ石06-1 ザクロ石06-1

  直径5oくらいまでのアメ色をした集合体で、針状のベスブ石、小さな灰重石などを伴っています。
 



長野県川上村梓山産 ザクロ石 (大きな結晶:直径7o)

ザクロ石07

  方解石に接して産するものは、方解石をていねいに取り除くと、きれいな結晶面が現れます。
 



長野県和田峠産 ザクロ石 Spessarutine

ザクロ石04

  国産標本としては、最も美しいザクロ石と言えましょう。
 



埼玉県越生町西和田産 灰クロームザクロ石 Uvarovite (最大径0.7mm)

ザクロ石05

  日本産とは思えない美しい緑色が特徴です。残念ながら、産地は建設残土捨て場として埋め立てられて しまいました。