緑柱石といえば、左の写真に示す石英中のものが一般的ですが、ひび割れが多くにごって見えます。これに対し右の晶洞タイプは、ガラス質で透明度や光沢が良い特徴があります。
晶洞タイプの緑柱石ができたばかりの時はきちんとした結晶だったのでしょうが、2号ズリでは溶けたものしか見つかっていません。
比較としてパキスタン産緑柱石の一例をあげましたが、違いが分かると思います。
左は、観音様ともマリア様とも見えるありがたい標本で、きちんと箱に入れ大切に保管しています。
山ノ尾産の晶洞タイプ緑柱石は色が淡く、ほとんど色がないように見えますが、右に示したように、同じ結晶を軸の方向から見ると濃く見えます。
晶洞タイプの緑柱石といっても、実は全てが透明できれいなものばかりではありません。濁ったものや、溶蝕が進んでガサガサになったものもあります。数的には透明なものとほぼ同じくらいの割合で見つかりました。