山梨県乙女鉱山産 日本式双晶(幅・高さとも約1.5cm)
小さいながらもとてもクリアーな美しい標本です。
双子の片方はとがり気味で一方は平らと、それぞれ個性のある形がとても興味深いです。
福岡町から蛭川村にかけての一帯は、ねじれた煙水晶が見つかることで知られています。
この標本は短いためねじれ具合がいまひとつですが、上に向かって少し右にねじれています。
すらりとした姿ですが、表面はややスリガラス状です。
よく見かける外国産のものとは異なり、何とも品の良い紫色です。
表面がざらついて、ややくすんだ緑色をしています。ここの水晶は「緑水晶」の名で通っていますが、よく見ると緑色をした針状の鉱物がたくさん入っているのが観察できます。
見方を変えれば、「草入り水晶」とも言えるでしょう。
水晶にトパーズが付いた珍しい標本です。右はトパーズ部分を拡大したものです。写真では分かりにくいですが、トパーズは縦の条線と強い輝きが特徴です。
泥にまみれたこのような結晶をうっかり手でこすると、ケガをすることがあります。
水晶が少ない産地ですが、透明感のある水晶が見つかったことがありました。