あれから、何百回か何千回かの月と太陽のめぐりを見て。
 そんな中で、私とルークは変わらずに歩いて。
 時々ケンカしたりしたけど、おなかが減ったときもあったけど。
 それでも、歩きつづけて。そして。その日。
 そらで、光が走った。

「わ、ルーク、見て見て。なんかびゃーて感じ? だよ」
ROOK-RES:…減速レーザー。:EOS
「え? なに? あれがなにか分かるの?」
ROOK-RES(002):オービタルリングのレーザーシステム。けど、多分どこかを攻撃するとかじゃなくて、惑星間航行用レーザー帆船に対するブレーキだと思う。:EOS
「……それって、どういうアレ?」
ROOK-RES(003):……どこか……多分月か火星辺りから、人がやってくるんだと思う。:EOS
「ふぅん。そっか」

 わたしは空を見上げる。
 空は青い。

「きっと、ハルカたちだね」
ROOK-RES(004):そうだね。きっと。:EOS
「あれから、結構経ったよね」
ROOK-RES(005):ハルカも、結構年取ったんじゃないかな?:EOS
「子供とか、出来てたりして」
ROOK-RES(006):かもね。:EOS
「ねえ、ルーク」

 わたしは、相棒で友達で家族でその他色々なルークに向かって。

「次の町で補給をすませたら、いっぱいいっぱい歩く準備が出来たら。
 ハルカ達のところに、いってみよっか」
ROOK-RES(007):そうだね。そうしよう。:EOS

 空は青くて。
 道のりは長くて。
 世界は悲しいくらい広いけど。
 でも、今はへいき。
 だって。
 大切な人と。
 いきたい場所があるんだから。

「じゃ、ルーク、しゅっぱつ、しんこー」

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