「ところで名雪」
「何?」
「ちょっと気になったんだが」
「どうしたの?」
「このゲームのタイトルって、カノンだよな」
「うん。そうだね」
「カノンって、どう言う意味だ?」
「え? えーと。ごめん、ちょっとわかんない」
「そうか。まいったな。この家、辞書ってあるのか?」
「あるとおもうけど、どこにあるかは分からないよ…」
「うーん。気になると気になるな」
「そうだ、私、お母さんに聞いてくる」
「そうだな。秋子さんなら、色々知ってそうだ」

 数分後。

「お待たせー、わかったよ、祐一」
「…」
「これが、かのんだよ」
「…その、口径のわりに砲身が長く長距離射撃に適する大砲はなんだ?」
「かのん砲だよ」
「…で、それがこのゲームとどう関係あるんだ?」
「…えっと…そうだ!」
「なんだよ。そんな物騒なもんこっちに向けるなって」
「これで、祐一のはーとを狙い撃ち、てのはどうかな?」
「やめてくれたのむから。てーかそんなもんどっから持ってきた?」
「お母さんの手作り」
「秋子さんて…色々出来るなあ」

カノン(英canonドイツKanon)
1 キリスト教で、信仰上の規則。教会法。また聖書の正典。
2 西洋音楽の楽曲形式の一つ。第二、第三などの声部が次々に模倣しながら進む、対位法的なもの。追復曲。
3 美術で、人体各部の寸法の比の基準。標準律。

 …この場合、多分2

カノンほう【加農砲】
艦砲、戦車砲、高射砲など口径の割に砲身が長く、長距離射撃に適する大砲。かのうほう。カノン。

 …多分関係ない。


…オチなし。

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