プレーリードックは破壊活動が得意な生き物です。
ちっちゃなわんぱくが家中を荒らし回り、一緒に暮らしてる多くの方達のお住まいは、
わずかの間に見るも無惨な彼らの好みの住まいと化してしまいます。
これは男の子、女の子に関係なく、どのプレーリーでも行うようです。
しかしぷーちゃんの場合、家具やふすまなどを囓った事は一度もないのです。
ぷーちゃんは、カーテンをスダレのようにボロボロにしたり、本や段ボールをボロボロにしするのは得意技です。
クッションや衣類、コタツカバーならびに布団などもよく囓っています。と言うよりも、目につく物は手当たり次第に何でも囓って歩いています。
しかし、家具などは放っておいても傷つけたことは一度もありません。
木製の物に興味がない訳ではありません。
ゲージには、寒くなると保温のために一部を木の板で覆っていますが、それはよく噛んでいます。
ゲージから出入りするのに木製の階段を造ったが、これもよく噛んでいます。
本棚などは、書物をぷーちゃんから守るために、遊ばせる時は木の板などで覆っていますが、これもよく噛んでいます。
でも、木製の本棚は決して囓らないのです。囓った事がないのだから一度も「ぷーちゃん、ダメよ」と言った事がありません。
一度も注意した事がないのに、なぜぷーちゃんは囓らないのか。。。
ゲージへの階段、本棚を覆うための板、そして「ぷーちゃん通行止め」をするためにも板を使いますが、
これらを始終囓ってるため家具には目を向けないのか?。それとも、まだ幼い頃にペットショップで過ごしたせいなのかは分かりません。
もう子供の時期は過ぎてしまったのだから、これから先も家具などを囓る事はないと思います。他のプレーリー達の「破壊活動」を知ると実に面白いです。と同時に、そう言った事をしないぷーちゃんを思うと、本当に可哀想に思ってしまいます。

甘えん坊で賢い
面白い事に、犬やネコと違いプレーリーはお腹を撫でられるのが嬉しいようです。
よく仰向けになりお腹を撫でると気持ちよさそうに眠ってしまいます。
それなのに背中や頭となると、わたし以外の誰にも手を触れさせません。
不思議ですが、ぷーちゃんはペットショップで初めてだっこした時から、わたしには背中でも頭でもシッポでもどこでも撫でさせてます。
エサを食べてる最中でもどんな時でも、わたしがどこを触っても平気でいます。
しかし、たとえ眠っている時でも、他の者が指を触れただたけで目を覚まし頭をあげてしまう。
驚く程に勘が鋭い。
いつの頃からか、ゲージから出て遊び疲れると、黙っていても自分から寝床に入って寝てしまいます。
しかし時として、わたしのひざに自ら猫のようにだっこすると、そのまま寝てしまう事もよくあります。
夜の8時や10時を過ぎたり時間が遅くなると、いつまでもぷーちゃんをだっこしたままではいられません。
そんな時、「ぷーちゃん、もう遅いからおうちに入ってお休みしよう」と何度か言ってみます。
そうすると、ぷーちゃんは眠そうな顔をあげてノコノコと起き出して自分からゲージに戻ります。そして寝床に入って寝てしまいます。
躾けた訳ではないのに、人間の言ってる言葉が理解出来るのじゃないかと思ってしまいます。
ぷーちゃんが寝床で寝ていて、例えば母が「ぷーちゃん」と呼べばすぐに出て来ます。
でも、わたしがいくら呼んでも決して出て来ません。
ゲージの中で騒いでいるぷーちゃんを見ると「ぷーちゃん、どうしたの?」と言いながら彼に近づく。すると、寝床に入ってしまう。
知らない人が見れば、「日頃らか虐めてるから、怖がって寝床に入ってしまった」とでも思うかもしれません。
でもこれはぷーちゃんの作戦です。
ぷーちゃんは、寝床に入ればわたしが寝床の毛布の中に手を入れて、「良い子、良い子」と言いながら撫で撫ですると知っているからです。
だから撫で撫でして欲しい時は、すぐに寝床に入ってしまう。
かと言って、わたしだってそういつも撫で撫で出来る時ばかりでないので、ぷーちゃんが寝床に入っても構わず放っておく時もあります。
そうすると彼はまたすぐに出て来て、辺りを見たり騒いだりしています。
寝床でわたしが撫で撫でしていると、いつまでもおとなしく寝たふりを続けているのです。

臆病な探検隊員
ぷーちゃんが一番怖がるのは「カラス」です。テレビでカラスの鳴き声がしただけで、
ぷーちゃんはシッポをピクピクさせて一目散にゲージに向かって走ります。
鳴き声が続くと遂には寝床にもぐってジッとしてしまいます。
「ぷーちゃん、怖くないからね。カラスはここまで来ないから大丈夫よ」と、
何度言ってもダメのようです。
彼にしてみればちっとも大丈夫じゃないのです。
彼らにとって猛禽類は天敵のようなので、本能的に恐怖が湧いて来るのかも知れません。
人間にしてみればどうって事のない物にも怖がる事もあります。
ある時、突然、ぷーちゃんは警戒して恐る恐る近づく。。。何が怖いのかと見ていると、ぷーちゃんの恐い相手がただの『本』だったりもします。
これは色での判別かも知れませんが、なぜ怖いのかが分かりません。
そのわりには何でも興味津々で、家具以外なら何でも囓ってみたり口に入れてしまいます。
それにどこでも行きたがります。
特に狭い場所が好きなようで、テレビの下や後ろ、家具のわずかな隙間にも入ってしまいます。
目を離すとそんな場所に入り込み、出て来た時は顔をクモの巣だらけにしてる事がよくあります。
そしてヤギではないが高い所が好きで、油断してるどこでも登ってしまいます。
が、これがまた困った事に、ネコなら高い所でも怪我もせずに降りて来られますが、
プレーリーにはそれが出来ません。彼らには、自分との高低差がまるで分かってないようです。
だからストーンと落ちてしまい、それが原因で悪ければ脊髄損傷で半身不随となる事もあるようです。
わたしは、万が一にでも事故にあったら、いや、万が一にも事故にあわせてはならないと考え、
ゲージから出して遊ばせる時は必ず目の届く場所で見ています。

変わった啼き声
プレーリーは犬やネコのように何回も啼きません。プレの啼き声は聞く人によっても若干違うようで、その子によっても多少違うようです。
わたしには、ぷーちゃんの鳴き声が「ギャ〜ボ!」と聞こえます。
うちに連れてきて初めてその声を聞いた時、一体何があったのかと驚いてしまいました。
ゲージの中で騒いで、手か足を怪我したのかも知れないと思い、暫くはオロオロしていました。
見れば彼は涼しい顔をして何ごともなかったようにしているのです。
それからも何度かその「ギャ〜ボ!」を聞きました。
誰かがセキやクシャミをするだけで「ギャ〜ボ!」。
仕事や買い物から帰り「ぷーちゃん」と声をかけると決まって
「ギャボ、ギャボ、ギャ〜ボ!」と言います。
留守にした時間がたとえ10分でも、帰って声をかけると「ギャ〜ボ!」。
ゲージから出すとだいたい「ギャ〜ボ!」。
たまに啼かない時もあるけど、その時は「ぷーちゃん、ギャ〜ボは?」と催促します。
そうすると「ギャ〜ボ!」と啼く事もあります。でも、これはいつもではないです。
彼が怒ると「キャッ!、キャッ!」と啼きます。
これはよく警戒すると啼くと言われていますが、彼の場合、警戒すると黙ったままゲージに入ってしまいます。
プレーリードッグによって多少違うのかどうなのか分からないのですが、ぷーちゃんの場合は「自分の我がままが通らない」と思うと、
必ず「キャッ!、キャッ!」と啼きます。
『我がまま』とは、たとえば、ぷーちゃんが「そこに行きたい」のに、わたしが「ぷーちゃん、そこは危ないからダメよ」
と言ってだっこしたり、それとは別に、落ちてたコーヒーシュガーを口にしたのを見つけて取り上げた時とかです。
とにかく危ない場所に行かない限りは「ダメよ」とは言わないので、あまりその啼き声はしないです。

恋の季節
だいたい2月が発情期だと言います。
その頃になると手がつけられない程に凶暴になり、一番懐いている相手にもどう猛な一面を見せるようです。
しかし、ぷーちゃんはそれ程には凶暴になりません。なったとしてもわずかな時間だけで、あとは普通にしています。
そのうち凶暴になるのかも知れませんが、どうも今年はすこしもその凶暴性は見られないようです。
凶暴になったりすると、「相手が誰でもそうなる」らしいのですが、ぷーちゃんの場合は少し違うかも知れません。
ウチのぷーちゃんの場合は、普段なら誰が構っても良い子にしていますが、どうも季節的に寒くなると、
ぷーちゃんがゲージの中にいても、わたし以外の人が近づくと、飛びかかって行きます。それもシッポを太くして。
何人もの人が彼に飛びかかられています。ただしぷーちゃんはいつもゲージの中からなので怪我をした人はまだいません。
野生で暮らしていればお嫁さんも捜せるのにと、そう思うとやはり可哀想でなりません。
女の子をどこからか捜して来ようかとも考えました。
でも、もしハムスターのようにわんさか産まれたら、ゲージの置き場所がなくなってしまいます。
いえ、わたしの寝る…ではなくて居る場所がなくなってしまいます。
こればかりはぷーちゃんに、「これも運命」と思って諦めてもらう他ないのですが。。。
しかし心のどこかで、ペットショップに女の子が来たら、なんて事を考える事もあります。
そうしたらわたしはどこで寝れば良いのか、そしてパソコンをどこに置いたら良いのか、
今から考えておかないといけないかもしれません。
そうなったら、わたしも「これも運命」と思って諦めましょう(笑)。

ハムスターだって個性がある
一番多く飼われてる種類はジャンガリアンかも知れない。よく人に馴れやすいようで、雑誌で見かけるにはとぼけた顔をして可愛い。
そして、キャンベルは「気が強くて人には馴れ難い」とも言われています。
でも、そんな事を誰が最初に言いだしたのかと思ってしまいます。
同じ種類を多数飼っていると、種類別の気性なんて当てにならないと感じてしまいます。
よく噛み付くと言うキャンベルでも、最初から噛まなくて大人しい子もいるし、最初には噛み付いても徐々になれて、一ヶ月もしないうちに平気な子もいます。
噛みつかないけどハムパンチを放ち、すぐに逃げて行く子もいます。
無論、噛みついたら最後、わたしの指にぶら下がってなかなか放さない子もいるのです。
噛みついて放さない場合は、いくら痛くても血が出ても離してくれるまで我慢の一語です。
ハムスターと言っても、同じ兄弟でも性格は様々です。
おやつを平等にあげても欲張って、別の子のおやつまで取ろうとする子もいます。
エサをあげると、そのエサを持ってどこかに隠れてしまう子もいます。
わたしの声や気配を感じ寝ていてもすぐに起き出す子もいれば、呑気に眠ってる子もいます。
近くで聞き慣れない音に驚いて出て来る子もいれば、それでもグ〜グ〜眠ってる子もいます。
やはり人間と同じに個性があると感じてしまいます。

臭覚抜群
ハムスターは、一番身近な自分に噛まないからと言って、家族の誰にでもと言う訳ではないようです。
手に乗せても噛まない、指を出しても噛まない、しかし違う誰かが手を出すと即座に噛み付く。
そんな事はよくあります。身体が小さく目がよく見えない(夜行性)せいで臭覚に優れているのか、
とにかく相手を判別する能力はハムスターと言えども抜群です。
臭覚の問題ではないのですが、わたしは、動物と接する時は必ずハンドクリームには注意しています。
クリームなどをつけてる場合は必ず手を洗い流してから動物と接するようにしています。
人間の使うクリームや余計な薬品が、動物の身体に入って良いとは思わないからです。
そして、動物と接した後も必ず手を洗っています。
一日に何度も手を洗うことになりますが、これは永く動物と暮らすためにはそうした方が良いと考えているのです。

何をしても可愛い
―ぷーちゃんとハムちゃん達―
ぷーちゃんに大切な本を何冊もボロボロにされた時は大笑いしてしまいました。
シュレッダー顔負けの技で、それも短時間で見事にボロボロにしてくれたのです。
「ぷーちゃん、この本はね、もうどこにも売ってないのよ〜」と言いながらも笑いが止まりませんでした。
わたしのパジャマを遂に着られないようにした事もあるし、クッションも中身がはみ出て使えないようになった事もあります。
それでも、そんなぷーちゃんを見てると面白くてなりません。
面白いと言えば、プレーリーの歩く(走る)姿は独特の味があります。
あの短い手足でヨチヨチ歩きますが、これがまたドタドタとしながらも結構早いのです。
ネコや犬では想像もつかない彼らの姿がそこにあります。
エサを食べる姿、両足だけで立ってあたりを見回す姿。眠ってる時に寝床を覗いて見ると、人間のように仰向けで寝ています。
そうかと思うと丸くなって、どっちが頭でどっちがお尻か分からない時もあります。
プレーリーと暮らしてる人達はそんな可愛い姿にだまされて、彼らが何をしても笑って済んでしまうのかも知れません。
彼らの、叱るなどとは縁遠い仕草は、破壊魔どころか、笑いの源に変わってしまうのかも知れません。
ぷーちゃんは噛み付かないが、ハムスターには毎日噛み付かれています。
わたしも手を出さなければそんな事もないのだが、やはり可愛くて構いたくなります。
結果、血が出る程に噛み付かれてしまう事もよくあります。
それでも、「いた〜い!」と言いながらも笑ってしまいます。
ん〜、生傷は絶えず絆創膏は必需品なり。
結局、彼らが何をしても嬉しいのです。わたしは、嬉しくてたまらないのです。
考えてみれば、わたしは、ハムスターには少しも興味がありませんでした。
しかし、人の数倍も生き物の好きな気性なのに、ハムスターを飼った事がないとはなんだかおかしな気もしたので「試し」に飼ってみたのでした。
でも、この子たちにも数日で夢中にさせられました。
ハムスターが回し車を回してる姿を初めて見た時、どれ程に感動したかしれません。
ちいさな身体で、目にも留まらない速さで手足を動かし懸命にガラガラと回しているのです。
そして、エサを食べる姿、水を飲む姿、それさえも初めて見た時わたしは感動しました。
彼らは本当に生きている。どんなに小さくても、確かに生きていると感じられたのでした。