2006年8月5日 奥秩父 甲武信岳 釜ノ沢 沢登り

リーダー  宮脇、

参加者  坂上、重泉、蒔田、石川、

コースタイム 出発4:00 ホラの貝のゴルジュ6:40 釜ノ沢出合9:00 甲武信小屋14:00駐車場17:50

前夜は西沢近くの道の駅で仮眠。8月5日、3時起床。さすがにねむい。テントをたたんでいる時、何度も「ヒィー」という「とらつぐみ」(野鳥)の鳴き声が聴こえ、気味悪かった。見上げれば満天の星で、今日一日の好天は約束されたようだ。車を西沢バス停下の駐車場に移動して4時出発。

しばらくは林道を歩き、つり橋を渡ってから右に入り、川原に下りて沢支度を整える。その先で川を渡渉するが、ここで鶏冠尾根の方に行き、途中から川に沿って進むようにルート図が見えたので勘違いした。間違いに気づき川原に戻って進む。

 途中、これ以上は進めないと思うところでは、ちゃんと左岸の一段上がったところに昔の登山道が残っていて先に進むことができた。「ホラの貝のゴルジュ」は、大量の清水が流れていて見事というほかない。この美しさはただごとではない。淵はエメラルド色の水をたたえていた。(エメラルド見たことないけど)

さらに足を進め、大きく高巻いてやがて祠が現れて、ここが「山の神」なんだなと確認できた。昔の登山道は川原に導かれ、ここから先はひたすら広い川原歩きがつづく。昔の記憶など全く残ってないので、コンパスと地図で沢が曲がるたびにコンパスで角度をチエックして現在位置を確認しながら進む。

途中に現れる「乙女ノ沢」や「東ノナメの沢」「西ノナメの沢」はみなそれぞれに美しく、まるでベッコウで作った滑り台のようだ。

読図通りに釜ノ沢の出合いが現れ、そこで休憩。時間は9時。随分時間がかかってしまった。

釜ノ沢に入ってすぐに「魚止めの滝」が現れた。滝の左側から全員なんなく登れた。次の4段のナメ滝も無事通過。おつぎは「千畳ノナメ」だ。長いナメ床の通路がつづく。めいめい好きなところをにひたひたと歩く。紅葉の時期ならきっと最高にきれいなんだろうが、寒がりの私は遠慮する。
















「曲がりの滝」?では石川、宮脇は左から高巻くが一部悪いところがありザイルを出して通過した。重泉、坂上、蒔田は右から巻いてきた。そちらが正解だったようだ。

























次に現れたのはこの沢のハイライトとも言える「両門の滝」だ。両門の意味は東俣と西俣が合流していることからついた名前らしい。澄みきった釜の水と磨き抜かれたナメ。なんだってこんなにきれいなんだ?と思うほどだ。今回参加できなかった森田さんや島野さんにも見せてあげたかった。

この「両門の滝」は右側の樹林帯から取り付き、上部で落ち口に移動するあたりは油断できない。落ちればただではすまないので、ここは慎重にトラバースした。「マヨイ沢」との分岐はケルンが積まれていたので間違えることなく本流を進む。「ヤゲンノ滝」は右の尾根状のところを登る。

沢登りとして面白いのはこの辺りまでで、あとは「広川原」と呼ばれている緩傾斜帯を登るが、これが長くて長くてあきあきしてくる。つくづく荷物を軽くしておいて良かったと思った。「水師沢」を左に見送り、木賊沢出合い前の50mのナメ滝を越えると、やがて小屋のポンプ場にたどり着く。ここの水は冷たくて最高においしく、我々はくじらのように水を飲んだ。

ポンプ場で登攀用具をしまい、最後のひとふんばりで甲武信小屋に午後2時に到着。宮脇以外はビールを飲みご満悦。甲武信岳は省略省略。坂上さんと重泉さんにパーティーがバラバラになるので、下山路は走って降りないよう釘を打っておく。

戸渡り尾根は単調なので、よけい長く感じる。降りても降りても尾根は続く。しまいにはひざが笑いかけてくる。今回参加できなかった熊谷さんや竹腰さんにもこの苦しみを味合わせてやりたかった。

途中から怪しげな雲もわいてきたが、さいわい雷が発生することもなく無事下山できた。駐車場到着午後5時50分。バス停前の売店で風呂に入りたかったが残念ながら休業していた。