目的地 西穂高岳から縦走
山行日 2004年7月24日から27日
参加者 重泉(単独)

行程 
7/24
 11:30新穂高温泉駐車場発→12:15ロープウェイ西穂高口発→13:05西穂山荘着
7/25
 3:40発→5:30〜6:00西穂高岳→9:00ジャンダルム→10:00奥穂高岳→
 10:30〜11:30穂高岳山荘→13:30北穂高小屋着
7/26
 5:00発→9:30槍ヶ岳→10:20槍岳山荘発→14:30双六小屋着
7/27
 4:00発→4:40双六岳→6:30双六小屋発→8:00鏡平→11:15駐車場着

西穂からの奥穂 タカネナデシコ ジャンダルムから奥穂 ウスユキソウ 双六から槍穂の稜線


概要
24日 ついに西穂から奥穂への縦走に挑戦する機会がやってきた。初日は体力を温存するため新穂高ロープウェイから西穂山荘をめざすがあっけなく着いてしまった。しかし生ビールを飲んでいると雷雨になり、早く着いて良かった。合部屋の人達と話をしていると奥穂へ向かう人が何人かいたので安心するが朝3時に出発する人もいた。私は5時の予定でとりあえず早く寝ることにする。

25日 朝、3時に出かける人の物音で寝られなくなりつられて出発することにするが、夜中に見えた星は見えずガスっていてがっかり。山の上のほうでは先行の明かりがいくつも見え、私もヘッドランプで歩き出す。先週の針ノ木での重荷を経験したせいかバッグが軽く感じ、先行の明かりがどんどん近づいてくる。5時10分に視界が開け、奥穂と前穂のあいだから太陽が昇った。そして、西穂に着いたとき、奥穂との間は朝日で輝く雲海で埋まり、奥穂がぐんと近くに見えた。朝食後、いよいよ核心部へ踏み込んでゆく。ペンキ印が安心感を与えてくれるが、あるピークでの下りでペンキ印を見逃し、ガレ沢をまたいでルートに戻る場面があったが、もしも滑落したら、と思うとあとでびびった。後続の人も同じところでかなり落石を起こしていた。

 天狗ノ頭への逆層スラブのクサリ場は長く、ほとんど腕力だけで登りパンプしそうになった。このころ奥穂からの人に合い、どうやら私が先頭になったようで気分良かった。ジャンダルムに立ったときは奥穂の登山者が見えてもう安心、馬ノ背では雷鳥2羽が通せんぼしていたが強引に突破(ごめん)、奥穂への凱旋はもう気分最高でした。意外と早く着いたので今日は北穂まで行き、明日は双六山荘も視野に入ってくる。しかし穂高岳山荘で昼食休憩後の歩き出しはさすがにペースダウン。やっと北穂高小屋に着いて祝杯を重ねていると急に雷雨とヒョウが襲い、テラスのオーバーシートが崩れ落ちる暴れぶりで、朝の早立ちは大正解だった。

26日 常念岳脇からの御来光を迎え、朝焼けの槍ヶ岳を堪能してから大キレットへ向かう。飛騨泣きも長谷川ピークも淡々と消化、以前のような緊張はなかった。中岳からはガスに包まれ槍でも視界なし、でも頂上では西穂からの完全縦走を果たした満足感でガッツポーズ!

 西鎌尾根では赤岳が少し見えただけの視界不良でガマンの歩きとなる。しかし、ハクサンフウロ、ウスユキソウ、タカネナデシコ、チシマギキョウなど、お花が途切れなく咲いていたことが慰めになった。そして樅沢岳からの下りで突然視界が開け、目の前に現れたのは、まさに癒し系の別世界の風景であった。岩稜歩きが続いたあとでは新鮮な風景だ。双六小屋に着いてからは鷲羽岳方面の眺めをさかなにおいしい生ビールをお代わりした。

27日 4時に双六岳をめざして出発。頂上での御来光、360度のパノラマを独り占めにしたあと小屋へ戻って朝食後に下山。弓折岳への稜線では西穂から奥穂、槍、西鎌尾根と今まで歩いて来たコースが目の前に開け、感動も倍である。ここまで足を伸ばして良かった。ただ、鏡平ではデジカメのバッテリーが切れてしまったので、いつかまた撮影に来なくては。小池新道と林道歩きは暑く、長く感じて辛かった。下界は本当に暑かった。