谷川岳 一の倉沢 中央稜
2003年5月25日
メンバー:深沢、T石川、熊谷、K石川
ルート:テールリッジ経由中央稜取り付き、北稜下降、衝立前沢下降

テールリッジ取り付き いよいよ1ピッチ目登攀開始 3ピッチ目を登る 核心チムニーを越す深沢さん 7ピッチ目もなかなか良い 下降した北稜
5月24日
朝、加須のクライミングウォールで、4人ともフリークライミングを楽しむ。今日フリークライミングやって、また谷川に行こうなんて
ちょっと無理ですよ。私は行きません。と思っていたが、やはり魅力には勝てず、行く事にする。加須のクライミングは無理せず
午前中で切り上げた。
その夜20:30再度熊谷集合、土合に向かって進む。登山指導センターに行くと意外にも今年はもう一の倉の駐車場まで入れる。
登山指導センターで思いがけなく、丸山さん、河野さんに会う。
22:30着。軽く宴会をして24:00就寝。

5月25日
4:30起床、簡単な食事をして5:15出発。6:30取り付き。深沢さんとT石川さんは6:00頃着いたはず。
今日はクライマーが多いので、深沢さんと石川さんは凹状岩壁をあきらめ予定を変更して中央稜にする。
先行パーティーが多く、登攀開始は7:00になってしまう。さらに開始しても各ピッチで時間待ちが長くなった。
1ピッチ目、2ピッチ目と進み、3ピッチ目フェースに出てやや短くピッチを区切る。4ピッチ目もフェースで
やや難しくなり、5ピッチ目に核心の難しいチムニー(かな?)を越える。T石川さんはリードでフリーで越えた。
深沢さんもスマートに越えている。私はA0でかつやや見苦しい登り方でやっと越える。6ピッチ目は溝状で簡単。
この時、隣の中央カンテルートで、リードの女性がビレイヤー位置より10mほど下まで墜落してしまう所を目撃する。
一緒にやや大きい石が落ちたようなので、落石を受けたか浮石に乗ってしまったのだろうか?こちらも何もできないが、
一応大丈夫ですかーと声を掛ける。こちらも緊張するが、大丈夫そうなのでこちらも先へ進む。
7ピッチはまた右へ高度感ある快適ガバのフェースとなる。8ピッチ目傾斜の落ちたリッジを登る。9ピッチ目は
リッジ左の道をたどり、ピナクルの左へ。10ピッチ目簡単な登り11ピッチ目は最後の終了点目指して階段状の
岩を登る。終了点着13:10.先行の深沢ーT石川組は12:50に着いていた。

13:30北稜を下降する。全部で4本の50mロープがあるので、2本づつ交互に使用することで時間の短縮を図れる。
順調に2ピッチ下り、3ピッチ目、深沢さんとT石川さんが下降を完了し、残るK石川さんと私のうち、K石川さんが下降の
準備をしているとき、(ある人の身に)大きなハプニングが起きたのだが、本人の希望でこの部分割愛。
とにかく、下降中は樹林帯であっても気を抜いてはいけませんな。
さて、大騒ぎも終わり、その下降4ピッチ目は空中懸垂を交えて下降。この時ヘリコプターが我々のそばを飛んでいる。遭難救助かと
思ったが違うようだ。5ピッチ目でようやく懸垂が終了、衝立前沢に向かうが雪渓がやや急なので、手前のブッシュ
沿いに下り、雪渓が切れたところは、スラブの岩棚に移って懸垂下降。で今度はブッシュを越えて、衝立前沢をめざす
猛烈な藪かと思ったが、さほどでもなく、深沢さんがうまく衝立前沢に誘導してくれた。ここから沢を懸垂3ピッチで最後の
滝上に出て、先行パーティーが下るのを待って、下り本谷の雪渓についたのがもう19:15になっていた。
急速に暗くなっていく雪渓を大急ぎで下る。途中熊が雪渓の上を走り回っているのが見えた。出合いに戻ったのは
19:30。いろいろあったが結果的には、面白い山行であった。