二子山西岳中央稜
やや暗い感じの1ピッチ目をリードする突然参加の野村さん 一転し明るい2ピッチ目カンテを果敢にリードする石川さん 2ピッチ目の終了点にあと少しの真弓さん 実質的な最終ピッチの6ピッチ目を行く石川さん もう夕暮れ近い日射しも和らいだ山頂に到着し、やったねの
真弓さん、野村さん、石川さん
目的:二子山西岳中央稜登攀
形態:アルパインクライミング
実施日:2002年8月25日 日曜
天候:晴れ
参加者:
 山旅会 熊谷季久、羽鳥真弓、石川敏朗(記)
 飛び入り 野村さん
行程等:
 7:00 勤労青少年会館 出発
9:30頃 股峠
10:00頃 中央稜取り付き点
11:00頃 登攀開始
17:00頃 登頂
17:30頃 股峠
22:15頃 勤労青少年会館 着
注:時計無しのため、途中の時刻は腹時計による。

前日の加須市民体育館でのクライミングが散々で朝から弱気になっている。
自宅出発直前まで、行くか止めるか迷ったが、意を決して出発。
勤労青少年会館前に着くと、既に真弓さんが居た。間も無く熊谷さんも到着し、出発。

股峠の駐車スペースには5台程度の車が止まっている。これなら中央稜はまだ空いてい
るかも。
 取り付き点に着くと、先着が8名程度居て(登攀途中のテラスでも)延々と待たされる。
講習会とのこと。
この長い待ちの間に、藪をかき分けて野村さんが現れた。名前は知らなかったが、以前
通っていたクライミングジムで顔を見た覚えがある。先方も覚えていて声をかけてくる。
なんと一人で来ているので混ぜてくれとのこと。申し入れを受けて、熊谷・真弓ペアと石
川・野村ペアに分かれることにする。
先発は石川・野村ペア。つるべで登ることにして、野村さんに先行してもらう。
○ 1stピッチ IV:野村リード。
大分登らないと支点がないが、野村さんは躊躇することなく登っていた。
石川にとって後半の大きなクラックは初めての経験。ザックが邪魔で通過しにくい。
広いテラスでゆっくり休んでいると、熊谷・真弓ペアも熊谷さんリードで
するすると登ってくる。
○ 2ndピッチ IV+:石川リード。
オリジナルルート左のカンテより更に左にペツルのボルトが打ってある。その左側を登
った。思わず左へ左へと行きたくなるが、半分ほど登ったところで、先行している講習
会のオバチャン達から「もっと右」と言われて素直に従う。最終ピッチまで登りきれる
か不安になる。テラスが狭いので、オバチャンたちが居なくなってから野村さんに上が
ってもらう。
○ 3rdピッチ V:野村リード。
核心の凹角を野村さんはフリーで登り切ったが、セカンドの石川は中に入り込み過ぎて、
散々ジタバタした挙句にやっとA0で登る。野村さんいわく「ステミングで登れば簡単。
得体の知れないボルトに乗るほうがよっぽど怖い。」とのこと。程なくして、熊谷・真
弓組が上がってくる。ここでも待ち時間が長く、広場で「日向で世間話状態」になって
しまう。
○ 4thピッチ IV−?:野村リード。短く簡単だが支点が少なかった。
○ 5thピッチ IV:石川リード。
けっこう高度感があるが、足場・手がかり・支点のいずれも豊富で不安は少ない。爽快。
講習会組に前を押さえられていたのはここまで。ここを登り切るのとほぼ同時に彼らも
上りだし、待ち時間無しでセカンド登攀開始。そう言えばオバチャンたちは何処へ行っ
たんだろう。
○ 6thピッチ III+:野村リード。
簡単ではあるが、異常に支点が少ない。有ってもヌンチャクがセットできず、中間支点
は2箇所だけ。確保していて怖くなる。
○ 7thピッチ II:石川リード。
二級のため支点無し。ザイルが邪魔。確保用支点に使える木が遠く、ズーっと上まで行
ってやっと支点をセット。えらく時間がかかってしまった。
初クライミング完登の喜びがジワジワと湧き上がってくる。
西岳山頂手前のコル直前のピークで熊谷・真弓ペアを待つ。
○一般路で股峠に降りる。時刻が遅い(17:30頃から降り始めた)ため日没が気がかりだ
ったが15分程度?で降り切り日没に間に合う。途中ツルツルの個所があり参った。

感想
ただもう感激。5月19日にも二子山に登っているが、そのとき直登コース(一般路)で
ビビッてしまい、中央稜を登る人達(山頂から6ピッチ目を登る人達が見えた)が別世界
の住人に見えたことが信じられない。
それにしても、実際の岩場は貧弱な支点(少ない、怪しい)と高度感のためにインドア
クライミングのように思い切った動きができない。場数を踏んで慣れるしかないか。

誘ってくれた熊谷さんありがとうございました。
野村さん、また何処かでお会いできるといいですね。
真弓さん、北岳バットレス楽しみだね。