メルセデスベンツAクラスの巻
さきごろ、発表になった(知ってた人は多いので、実物が登場したというべきかなぁ)AクラスA160に乗ってみました。
まず、外装、前からみるとメルセデス的な(?)すごみのあるマスク。クーペのようなグリルに大きなスリーポインテッドスターがついている。横はドアは取っ手をつかんで引っ張るいつものタイプ。でも、閉めたときの音は190の方がいい音がする。リアゲートはワゴンRなんかと大差ない平凡なもの、但し、鉄板ではない。樹脂製。柔らかく、押すと歪む。何だか頼りない。
内装、シートはややこぶりで変な文章(フランス語?)がプリントされている。これだけみたら、メルセデスとは思えない。座り心地は見た目と異なり、固めで長距離のドライブにも堪えられそうだ。座ったときのヘッドクリアランスは前後とも座高1メートルでコブシが縦に入るものと思われる。メーターまわりは普通。速度計の中にシフト位置が表示される。回転計はとても小さい。両目で0.7の視力の人が読めるのだろうか?センターコンソールはいかにもプラスチックな出来栄え。ステアリングからフロントガラスまでが異様に距離がある。安全性への配慮があってのことだろうか?また、ボンネットの先端と左端が見えず、不安。シフトは5速オートマチック。P-R-N-DでDのところで左右に動かすとシフトのアップダウンをする。シフトノブもおもちゃ的なプラスチックという感じ。
さて、走ってみる。まず、前も後ろも乗りづらい。220と比べると「乗り込む」という表現が適当かも。やっぱりこれはミニバン。高齢者が乗るのは大変。
走り出す。試乗車なので、丁寧に乗ろうとすると、出足が遅すぎる。足が床から45度くらいまで踏み込まなければまともに走り出さない。それでもVIVIOくらいの出だし。踏み込むと1速目をひっぱっていてるのだが、なかなか進まず、じれったい。以前のメルセデスは急に走り出さないために2速発進になっていたが、その精神がつづいているのか、それともタダ遅いだけ?市街地でのゴー・ストップの多い日本では流れに取り残されてしまうんではないか。
コーナーのつづく道に出てみる。しっかりと意図したままのラインを走るが、ステアリングから干渉されているような感じを受ける。速度を速めてもバランスを崩すようなことはない。
高速合流を模したスタートダッシュは、市街地でのもたもたしたのとは一変して190E程度には走る。ただし、中高速から追い越しをかけるために加速しようとすると、なかなか加速しない。VIVIOのほうがよいかも。また、遮音性はとても優れていて、新幹線のよう。床もサンドイッチ構造のためか、220とは不忍池のボートと高速フェリー位の違いがある。安心できる感じ。でも、後ろの方でミシッミシッていう音がしたのは気のせい?
総括
高速を巡航するにはいいけど、走るのが好きな人には向かない。オデッセイ、グランディス、アストラワゴンと同価格帯、おいらはシートでAクラスをとるなぁ。