Web Editor Version 0.10 簡易マニュアル 1999/06/01

このマニュアルについて

 このマニュアルは、Web Editor簡易マニュアルです。CGIに関してある程度の知識のある方を想定しています。記述内容やスクリプトのインストール等でわからない点があれば、CGI入門系サイトを参照していただければと思います。私のホームページの掲示板に書き込んでいただくか、個別にご相談くださっても構いません。
 より詳細なマニュアルを後日作成予定です。

目次


はじめに

Web Editorとは

 perlによるCGIスクリプトを利用した、サーバ上のファイルを編集するための簡易エディタです。FTPクライアントがなくても、ブラウザさえあればWebページのメンテナンスCGIスクリプトの修正などが可能です
 すなわち、ザウルスやWindowsCEマシンなどのPDAや、インターネットカフェなどからでも、ホームページ更新が可能となるわけです。
 しかしながら、(いちおうパスワードによるチェックはあるものの)誰でもファイルを変更することが可能となるため、セキュリティ面での危険が存在します。それを理解した上でご利用ください。

動作環境

 利用したいサーバで、perlによるCGIが利用できることが必須です。

利用に必要な知識

 CGIスクリプトを設置するための基本的な知識(FTP、UNIXのパーミッションなど)が必要です。

Web Editorの設置

Web Editorスクリプトの初期設定

 スクリプトを直接書き換えることで、Web Editorの初期設定を行ないます。

 まず、自分以外のユーザーに利用されるのを避けるために、スクリプト自体をwebeditor.cgiからリネームしてください。
 そして、次の行の"webeditor.cgi"の部分を、リネームしたモジュール名に書き換えます。
$Module = "webeditor.cgi";
 次に、パスワードを設定します。パスワードをcrypt関数に通したものを、次の行のクォーテーションの間に書いてください。
$CryptPwd = "";
 たとえば、次のようになります。
$CryptPwd = "e8tYSYVH8VHMs";
 crypt関数が使えない環境での対処法は、後述します。その場合はとりあえず空欄にしておきます。

 次の3行は、順に、バックグラウンドの色フォアグラウンド(テキスト)の色読み書きできる最大のバイト数です。任意に設定してください。
$BgColor = "white";
$FgColor = "black";
$MaxLength = 16384;
 次の行は、WindowsNT上などで日本語perlを使用する場合には"1"を、UNIXの場合には"0"を設定してください。通常のプロバイダでは"0"にします。
$CfJperl = 0;

サーバへの設置

 通常のperlスクリプトによるCGIと同様です。現在のバージョンのマニュアルでは、詳しい説明は省略します。
 基本的には次の手順で作業してください。

動作確認

 ブラウザで、URLにスクリプトを指定し、Web Editorのフォームが表示されるかどうかを確認してください。

crypt文字列取得

 パスワード欄に任意のパスワードを入力し、その他の欄を空欄にして「開く」ボタンを押すことで、cryptした文字列が表示されます。この文字列を、webeditor.cgiに設定してください。

対象ファイルのパーミッションの設定

 Web Editorで編集したいファイルは、httpサーバ経由での書き込みができるよう、あらかじめパーミッションを666などに設定しておいてください(CGIスクリプトの場合には、実行も可能とするため777などです)。また、読み書き対象としたいディレクトリには、777のパーミッションを設定してください。
 なお、setuidして動くタイプのhttpサーバの場合には、これらの設定は必要ありません(詳しい説明は省略します)。

Web Editorの使用

 Web Editorを起動すると、次のような画面が表示されます。

Web Editor Version 0.10
ファイル名
パスワード

Web Editorのカスタマイズ

メッセージの表示

 エラーメッセージやその他の情報は、先頭の「Web Editor」の次の行に、随時表示されます。

ファイルの読み込み

 「ファイル名」欄に読み込みたいファイル名を、「パスワード」欄にパスワードを入力し、「開く」ボタンを押すと、そのファイルの内容が下のテキストエリアに表示されます。
 ファイル名には、絶対パス・相対パスの両方が指定できます(が、相対パスのほうが使いやすいでしょう)。ディレクトリの区切り文字は、"\"ではなく、"/"を使ってください。

ファイルの編集

 テキストエリアの文章を編集します。

ファイルの書き込み

 同様にファイル名とパスワードを入力し、「保存」ボタンを押すと、テキストエリアの内容がファイルに書き込まれます。
 パーミッションの設定が誤っていたときなど、ファイルに書き込むことができなかった場合には、エラーメッセージが表示されます。

ディレクトリの参照

 「ファイル名」欄にディレクトリ名を入力し、パスワードを入れて「DIR参照」ボタンを押すと、そのディレクトリのファイル一覧が表示されます。
 ワークディレクトリ(カレントディレクトリ)のファイル一覧を表示する場合は、"."(ピリオド)を指定します。
 なお、現在のバージョンでは、Web Editorからディレクトリを作成することはできません。

Web Editorのカスタマイズ

 画面の最下行、「Web Editorのカスタマイズ」のリンクをクリックすると、カスタマイズ画面が開きます。クッキーを利用したWeb Editorのカスタマイズができます。
 画面上の各欄に入力し、「設定」ボタンを押すと、クッキーが設定されます。

テキストエリアの幅

 画面に表示されるテキストエリアの幅を設定します。空欄にすると、クッキーを削除します。デフォルトは80です。

テキストエリアの行数

 画面に表示されるテキストエリアの行数を設定します。空欄にすると、クッキーを削除します。デフォルトは25です。

折り返し方法

 テキストエリアの折り返し方法を設定します。デフォルトはOFFです。
 "OFF"を指定すると、長い行があっても折り返しを行なわず、左右にスクロールします。"SOFT"では、長い行は画面上では折り返しますが、サーバに送られるデータは、折り返しを無視したデータになります。"HARD"では、長い行は折り返され、サーバに送られるデータも画面イメージ通りに改行されたデータになります。「クッキー削除」を指定すると、クッキーを削除します。
 HARDを指定すると、サーバ上のファイルを編集したときに、元データには存在しなかった改行が挿入されるため、HARD指定は推奨しません
 なお、ブラウザによっては、折り返し指定を無視するものもあるようです。

セキュリティについて(重要)

 このスクリプトを設置するということは、セキュリティを甘く設定するということにほかなりません。リスクを承知した上でご利用ください
 スクリプト名のリネームパスワードの設定は、かならず行なってください。また、スクリプトを置いたディレクトリには、ダミーのindex.htmlを設置し、ディレクトリのファイル一覧を取得できないようにしておいてください。

著作権等について・免責

 このスクリプトの著作権は、作者である私「こんふりくと」が保有しています。
 このスクリプトを使用した結果として発生したいかなる損害についても、私「こんふりくと」は責任を負いません。
 このスクリプトについて雑誌などで紹介される場合には、作者までご連絡ください。インターネット上で紹介する場合にも、連絡していただければ幸いです(必須ではありません)。

終わりに

 掲示板の文章の修正や、ホームページのちょっとした更新のとき、わざわざFTPクライアントを立ち上げるのが面倒なため(また、FTPクライアントが利用できない環境もあるため)、このスクリプトを作成しました。多くの方に利用していただければ幸いです。
 Web Editorと同じ発想で、Web Filerも作れそうです。誰か作ってみませんか(笑)。
 では、ご意見・ご要望をお待ちしています。

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