仏足石(ぶっそくせき)
仏足石
仏足石は釈迦の足の裏の形を刻みつけた石です。仏足石の起源は中国僧「玄奘三蔵」の大唐西域記にあって、釈迦の入寂を知った阿難尊者の悲しむを見て、そこにあった石に足形を残されたのが起源とされています。
釈迦入滅
(起源前383年)後、2、3世紀の間は仏像が造られず仏塔、菩薩樹、法輪、法座などを、仏がそこにいることを示す、しるしとして礼拝の対象としていましたが後に仏の足跡を刻んでこれを礼拝するようになりました。
現在では仏像を礼拝しますが、「仏足石」は刻んだ足形の上に釈迦がいるという空間を礼拝の対象にする、仏像が出来る以前の形式のものであったと考えられています。


                   
平成12年8月 (2000年)  建立   法印敏行代

  日本最古の「仏足石」は、奈良市西ノ京町・薬師寺仏足堂内にある、天平勝宝5年(753年)の線刻仏足石(国宝)である。薬師寺仏足石を頂点として、全国各地の寺院に仏足石が造られたが、中世の造立は一例もなく、近世になって百余個の石が造られていて、その三分の二が戦後の造建である。
  仏足石の分布は、山形・京都の14基、東京13基、愛知12基、三重・長野10基、兵庫9基、滋賀8基、奈良7基、埼玉4基、新潟・大阪・岡山・大分に各3基、山口・香川・福岡に各2基、その他。 全国でも数は少なくめずらしいものである。

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